創発企業経営

15年目の会社の経営、事業報告

こころを制御する (1)

2013年06月22日 | 経営
こころの制御(コントロール)は、経営のみならずあらゆることに大切なことです。

私は独立前、英国企業の日本支社の代表をしていました。 大きな組織ではありませんですたが人とのかかわりはすべてのことに影響する非常に大きな要因でした。 2004年からコーチングについて学びコーチの資格も取得しました。

コーチも人の心に働きかける仕事なので、こころについて常々思うことを記してみます。

いまの社会には様々な問題があり、誰でも漠然とした不安を感じています。 それは当然のことですが、中には不安が嵩じて自殺する人さえいます。

私たちは今という瞬間にしか生きられないのですから、将来の不安は今は存在しません。

しかし、不安をずっと抱え込んで生きていると、思った通りの不安が現実になることがあります。

将来のことは今の思いと行動で変わっていきます。 こころの奥で望んでいれば、人はそうなるように行動するものです。 特に人間関係においては関係がうまくいかないように行動すれば、自然とそうなるでしょう。 逆にお互いに良く理解をしていこうと努力しながらやっていこうと思えば必ずうまくいくでしょう。

本来、全てのひとは良好な関係の中で仲よくしていくべきものです。 人生は短いし、病気や災害、紛争がある世界では、平和に暮らそうとしてもそうできないことさえあるのですから。 問題はあるとはいえ、人を愛したり思いやったりできる環境に感謝するべきだと思います。

もしそうすることができたら世の中の半分の問題はなくなるでしょう。 人為的に作り出された敵や人間関係の苦しみがなくなるでしょうから。

それでもいのちの終着が100%確実に死であるということに加え、災害、人災、病気、怪我など、わたしたちは日々不安や怖れに囲まれています。

「幸福についての方法論」について書かれた本をよく見かけますが、 そもそも幸福とは何でしょう?

幸福の定義がないまま幸福という概念が語られ、漠然とした幸福を達成するために、そうした本には 身体を動かすとか、友人を作るとか... あまり助けにならないノウハウが載っています。 言葉の概念を使った思考から得られる結論はそんなところですが、苦しみとはそんなに簡単に解決できる問題ではないと思います。

幸福は、わたしたちの外の世界にはありません。 それは心の状態、その在り方 - それをどう制御するかに依ります。

わたしたちのこころの中にある苦しみに向き合うことが、苦しみを減らすための最初にすることです。 苦しみという現象には原因があり、原因に取り組むことによりそれをなくす可能性が開けます。

原因から目をそらしたら問題は解決しません。

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