創発企業経営

起業13年目の会社の経営、事業報告

こころを制御する (2)

2013年06月25日 | 経営
苦しみの原因とは何でしょうか?
そのポイントは私たちの感覚にあります。 わたしたちは五感を通じて外界を認識しています。 そして外界からの刺激の入り口が感覚です。 外界を認識するプロセスには、私たちが制御できることとできないことがあります。

外界の刺激自体は制御できません。 感覚を通じて受けとめた刺激をどうとるかは制御することが可能です。

地震は苦しみでしょうか? 例え、苦しみであったとしても地震を止めることはできません。 夏の暑さは苦しみでしょうか? いくら暑くても猛暑はどうすることもできません。 外界の刺激、音、光、におい、暑さ、寒さ... それらはそこにあるものでそれらは放っておくべきものです。

同様に、自分以外の人の行動や言葉を変えることができるでしょうか? ほとんどの場合、できないと言ってよいと思います。

人は、思うに任せぬ状況にどう反応するかといえば.. 普通は怒りで反応します。 怒りは自分の望まない環境に対する、こころの反応です。

そして外界の刺激に対するこころの反応は3つ 快、不快、快でも不快でもない中立の感覚の3つです。

人間の行動はすべてこの3つの感覚に対する反応として説明できます。 好きな人、好きな食べ物は「快」です。 嫌いな人、汚いものに対する反応は「不快」です。 好きなものには執
着しそばに置いておきたいと望み、嫌いなものはなるべく遠ざけたいと思う。 これはコインの裏表で好きなものがある人には、必然的に嫌いなものがあります。 好きだった人に裏切られたら憎さ百倍。 こ
うした経緯でよく犯罪が起こります。

日々のニュースで、コンビニ強盗やストーカーや痴漢が報じられますが、立派な大人が、お金や欲に快を求めて馬鹿なことをするのも感覚的な快を求めてのことです。

そして3つめのの反応が「無関心」- 興味がないことです。 この3つはいずれも知性に欠けた反応ですが、中には感性といって尊ぶ人もいます。

わたしたちは感覚を通じて外界を認識しています。 それならば幸福とは快を感じることでしょうか? 快なる刺激ばかりが起こり続けるなどということがあるでしょうか?

智慧とはこういうこです。

変えることのできるものを変える勇気と
変えることのできないものを受けいれ冷静さと
変えることのできるものと、変えることのできないものとを識別する知恵を持つこと

外界の刺激は制御できません。 刺激にどう反応するかは私たちの中で起こることです。

変えられるもの。 それは訓練により制御することができます。