若かりし頃の春、昼下り。空が晴れていた。
僕は少し面倒だったが、コンビニにお菓子とジュースを買いに行った。
僕の部屋は2階だったので、部屋の南側の窓を開けると1階の屋根があり、いつもそこに布団を干していた。
そして天気が最高の日には、その布団の上でよく昼寝をした。
部屋の中から、外に聞こえるようにラジカセのFMを鳴らし、さっき買ってきたお菓子とジュース、漫画などを枕元に置く。
何となく高鳴る胸に口元をニヤけさせ、準備完了とばかりに布団に寝転がる。
海から近い僕の家は潮騒の音を微かに聞きながら、南風に包まれる。
目を閉じても空が見えた。
何ともいい感じのFMが聞こえてくる。
雲の上にいる空想。
強く願えば、空想は具現すると信じていた。結構本気で信じていた。
少し夢の世界と現実の世界を行き来しながら、日が沈む前には気温の変化で自然に目が覚める。
今、都会のコンクリートジャングルの中でひっそりと暮しながら、あの暖い時間を思い出してみる。
今も僕はFMのサウンドを聞くと、南風に包まれるのを感じる。
過去の思い出達が勝手に僕からひとり立ちしていってしまう。どうぞお元気で。
人間は少しずつ孤独になっていく。
僕は少し面倒だったが、コンビニにお菓子とジュースを買いに行った。
僕の部屋は2階だったので、部屋の南側の窓を開けると1階の屋根があり、いつもそこに布団を干していた。
そして天気が最高の日には、その布団の上でよく昼寝をした。
部屋の中から、外に聞こえるようにラジカセのFMを鳴らし、さっき買ってきたお菓子とジュース、漫画などを枕元に置く。
何となく高鳴る胸に口元をニヤけさせ、準備完了とばかりに布団に寝転がる。
海から近い僕の家は潮騒の音を微かに聞きながら、南風に包まれる。
目を閉じても空が見えた。
何ともいい感じのFMが聞こえてくる。
雲の上にいる空想。
強く願えば、空想は具現すると信じていた。結構本気で信じていた。
少し夢の世界と現実の世界を行き来しながら、日が沈む前には気温の変化で自然に目が覚める。
今、都会のコンクリートジャングルの中でひっそりと暮しながら、あの暖い時間を思い出してみる。
今も僕はFMのサウンドを聞くと、南風に包まれるのを感じる。
過去の思い出達が勝手に僕からひとり立ちしていってしまう。どうぞお元気で。
人間は少しずつ孤独になっていく。