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メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

屍人荘の殺人

2019年12月20日 | 映画
屍人荘の殺人
を観ました。


神紅大学のミステリー愛好会に所属する葉村譲(神木隆之介)と明智恭介(中村倫也)は学内の事件を推理する自称【ホームズ】と【ワトソン】。
しかし葉村はミステリー小説オタクなのに全く推理が当たらない万年助手。
事件の匂いを嗅ぎつけて首を突っ込む会長の明智に振り回される日々を送っていた。
そんなある日、2人の前に剣崎比留子(浜辺美波)という謎の美人女子大生探偵が現れ、ロックフェス研究会の合宿への参加を持ちかける。
部員宛てに謎の脅迫状が届いたこと、去年の参加者の中に行方知れずの女子部員がいることを伝え、葉村と明智の興味をひく。
3人が向かった先は山奥に佇むペンション【紫湛荘】。
そこに次々と現れるクセモノだらけの宿泊者。
しかし葉村たちは想像を絶する異常事態に巻き込まれ、立て篭もりを余儀なくされる。
一夜が明け、ひとりの惨殺死体が発見される。
それは死因もトリックも全てが前代未聞の連続殺人の幕開けだったーーー


木村ひさし監督です。
ぶっ飛んだシュールコメディのドラマ・映画のイメージが強いですが今作も相当なぶっ飛び映画でした。

かなり大きなヒミツがある上にそれが序盤に明かされるので。
王道ミステリーと思いきや全然違います。

ラーメン屋と思って入ったら実はカレー屋で当初の目的と全然違うものを食べさせられた気持ちになります。
かなりトリッキーな衝撃的インパクトはありますが、ここまでぶっ飛んだ展開はやりすぎかな?とは思います。
ある程度そういう情報が伝わってからビデオやらテレビ放送で観たらまた評価は変わりそうですが。

とにかくこのぶっ飛んだ物語を撮るのに木村ひさし監督は今は最適って感じですね。
一昔前だと堤幸彦あたりがやりそうな内容だと思いましたが。

序盤で全く思ったとは違うジャンル映画になりますが、それでも本格的なミステリー空気を持っているという。
非常にハイブリッドな映画でした。

こんな状況で推理なんてありうるのか?というくらいのすごい状況でもちゃんと本格トリックや推理があるのは見事だと思いました。

そして木村ひさしらしい本編とは無関係の不必要な細かい描写は相変わらず好きですね。
手に持っている道具を一旦隣の人に渡して説明動作に移ったり、発言する時にイチイチ立たせたり。
他の監督では観られない独特の視点、センスだと思います。

コミカルな演出ややり取りに全く見合わない容赦ない展開やクライマックスでした。
このテイストならばもう少し救いが欲しかったですが救いが無かったですね。
どうしても残虐描写を避けられない映画でしたが上手い方法論でそこをクリアしていました。
それでR指定を回避していたのは良かったと思います。
自分が作り手ならこの作品にガッツリ残虐描写いれたくなる誘惑もかなりあったと思いますが。
それをしない選択をしたのが伝わりました。

主演は神木隆之介でした。
コミカルなタイプの神木隆之介で浜辺美波や中村倫也との漫才みたいなハイテンポの掛け合いは見事でした。

ヒロインは大好きな浜辺美波でした。
彼女を見に行くだけでも映画館に行く価値あると思わされる女優さんですが。
彼女の最高の魅力はピュアに代表されるコミカルキャラだと思いますが今作もそれに近いキャラで素晴らしかったですね。
言わずもがなめちゃくちゃ可愛かったですね。

バディ役の中村倫也はかなりぶっ飛んだキャラで相当のクセでした。
ただ素晴らしい演技力とコメディセンス、ハイテンポなやり取りは流石でした。
そしてめちゃくちゃハンサムですね。

最近自分の中で赤丸急上昇な山田杏奈がそこそこ目立つ役で出ていたので嬉しかったですね。
今の所ファンになりたてで見るほどに好きになっていきます。
女優としての演技力や魅力もしっかりと持っていて良いですね。

矢本悠馬、佐久間由衣、葉山奨之など好みの若手が出ていてかなり豪華で素晴らしいキャスティングだと思いました。

ふせえり、塚地武雅、池田鉄洋、柄本時生、古川雄輝らの脇役もとてもいい感じでした。

福本莉子、大関れいかなどの若手もちゃんと存在感を示していたので今後も気にしたいですね。

流石にぶっ飛び過ぎて、大好きなキャスティングと王道ミステリーを期待していた人間には難しかったかもですが、十分楽しめる娯楽の品質はありました。


そんなわけで6点。

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