コッホ先生と僕らの革命

コッホ先生と僕らの革命　を観た。


第一次世界大戦前のドイツ。
若手教師のコンラート・コッホ（ダニエル・ブリュール）は先鋭的なグスタフ校長に名門校の英語教師として招かれる。
教師たちは徹底した帝国主義で規律を重んじ自由を与えない、生徒達もそれに従う。
コッホ先生は最初の授業で生徒達が敵国であるイギリスに酷い偏見を持っており、
級長で後援会長の息子フェリックス・ハートゥング等が労働階級のヨスト・ボーンシュテットを退学にさせようと何かと嫌がらせをしてることを知る。
コッホ先生は英語の授業で英語を馬鹿にする生徒たちを体育館に連れていきサッカーをして見せてサッカーを通じて英語を、さらにはフェアプレー精神や助け合いの精神、仲間意識を教える。
生徒たちは瞬時にサッカーの魅力に取り憑かれ夢中になる。
スポーツ用品メーカー社長の息子のオットーは運動神経は悪いがGKで才能を発揮して唯一サッカーを嫌うフェリックスに変わってリーダー格となり、自社の工場でサッカーボールの開発も始める。
そしてヨストはずば抜けたサッカーセンスを見せる、フェリックスはそれが余計気に入らない。
ハートゥング氏は自由を求めるコッホの思想はドイツに背くと最初から否定的。
フェリックスは家でメイドに恋をしてそれを知った厳格な父にメイドは追い出されてしまう。
授業でサッカーをしてることを知った他の教師たちやハートゥング氏によってサッカーは禁止となり中心のヨストは退学処分になりそうになり、コッホはクビになりそうになるがなんとか逃れる。
サッカーをしたがる子供たちのためにコッホ先生は校外で偶然会ったことにしようと学校に隠れてサッカーを続ける。


ってお話。

ドイツにサッカーを伝えた人、伝道師的な人の実話だそうです。
とても素敵な映画でした。

サッカーを通じて人間関係や仲間の大切さなどを教えるちょっと型破りな先生と生徒たちの成長。
コメディ要素もなかなか悪く無いです、わかりやすく微笑ましく館内は盛り上がってました。

徐々にサッカーが上手になり、クライマックスのイングランドとの試合シーン。
点が入ったときはいつもの癖で何度もガッツポーズしたり、拍手したりしそうになりました。
そんな熱がある映画です。

生徒たちと先生の絆、生徒同士の絆に感動でした。
いじめられてた生徒がいじめていた生徒の困難を手助けするほどサッカーで絆は深まります。
主要な生徒たちのキャラも立ってて分かりやすくて良かったです。

もっとミニシアター的なしっとり系の寝ちゃうかもなー、って演出かと思いきや結構いいテンポの観やすい演出でした。

勧善懲悪で起承転結もコメディも全てがわかり易く、それでいて悪くないセンスでとても爽やかな気持ちになれる一本です。
気分に合わせた一本の候補に入りそうな万人に愛される名画でしょう。

これは常々僕が言う、外れないパターンの雛形に当てはまってる映画です。
僕の中の外れない映画の雛形「駄目スポーツチームの快進撃パターン」に当てはまります。
それに加えて宣伝文句でドイツ版「今を生きる」と言われてますがその通りな感じですね。
これ僕の場合だと、雛形「GTOパターン」に当てはまります。
破天荒先生が最初は生徒たちに嫌われるも最後にはもの凄い強い絆で結ばれるって事です。

何にせよサッカーは素晴らしい、仲間っていいな、自由っていいなって改めて教えてくれます。
単純で大衆向けですが、心には残りました。


そんなわけで７点です。


総じてこのパターンの映画を僕は「タイタンズを忘れない」式と呼びます。
因みに最初の海猿とかがこれに該当したりします。