マスカレード・ホテル

マスカレード・ホテル
を観ました。


都内で起こった3件の殺人事件。
すべての殺人事件に残された不可解な数字の羅列から、事件は予告連続殺人として捜査が開始された。
警視庁捜査一課のエリート刑事・新田浩介（木村拓哉）はその数字が次の犯行場所を示していることを解読し、ホテル・コルテシア東京が4番目の犯行場所であることを突きとめる。
しかし犯人への手掛かりは一切不明。
そこで警察はコルテシア東京での潜入捜査を決断し、新田がホテルのフロントクラークとして犯人を追うこととなる。
そして、彼の教育係に任命されたのは、コルテシア東京の優秀なフロントクラーク・山岸尚美（長澤まさみ）。
次々と現れる素性の知れない宿泊客たちを前に、刑事として「犯人逮捕を第一優先」に掲げ、利用客の”仮面”を守ろうとする尚美はまさに水と油。
お互いの立場の違いから幾度となく衝突する新田と尚美だったが、潜入捜査を進める中で、共にプロとしての価値観を理解しあうようになっていき、二人の間には次第に不思議な信頼関係が芽生えていく。
そんな中、事件は急展開を迎える。追い込まれていく警察とホテル。
果たして、仮面（マスカレード）を被った犯人の正体とは・・・。


鈴木雅之監督作品です。

アピール力強いキムタク主演の映画です、その他豪華キャストです。
鈴木雅之＆木村拓哉ということでフジテレビの人気ドラマのエッセンスをふんだんに詰め込んだ感じの作品でした。
豪華さや華やかさやお祭り感が強くて映画を観た気分にさせられるエンターテイメント映画でした。

古畑任三郎やらHEROやら、その他もっぽいと思わされる要素は沢山あり、個人的にはテレビドラマに夢中だった頃の気持ちを思い出させられました。
そういうのは結構心地よかったです。

東野圭吾原作のミステリーだけあって新参者を思わされるような複雑で入り組んだ事件。
それが一つの舞台だけで起こるミステリー感強めの設定はかなり好きです。
ストーリーは大きな連続殺人事件を柱にやってくるお客様によって5つくらいのエピソードで構成される感じです。
うまいこと連続殺人事件を忘れさせるような演出でホテルの素敵なエピソードを見せつつチョイチョイミステリー心を刺激するような。
かなり巧妙な作りになっていました。

主人公の刑事は生意気な刑事なようでちょいちょい凄い洞察力で非常に冴えた判断をします。
一瞬で偽装などを見抜いて危険を未然に防いだりしますが、そこを必要以上にフォーカスしてヒーロー扱いすることも無いです。
そのへんは非常にいい塩梅でした。

ちょっと序盤に、なぜこの人が？ちょっと贅沢な使い方、って思わされましたが。
そこがずっと気になっていましたが案の定なオチだったのはちょっと残念でした。

繰り返し匂わされるとあるホテルの要素がクライマックスへの些細な伏線になっていたのも案の定でした。

ただクライマックスやらミステリーお約束のその後の描写に懸念していた説明過多な演出がなかったのは良かったです。
しっかり楽しめるミステリーエンターテイメントでした。

主演の木村拓哉は流石に見事な存在感で、シンプルにキムタクの良さが出る役どころだったと思います。
今後、コレが新参者みたいにシリーズ化されたら実にいい役と出会えたと思いますね。
ワイルドな刑事から清潔感あるホテルマンまで素晴らしかったです。

大好きな長澤まさみは妥当な長澤まさみでしたがこちらも見事な存在感ですね。
キムタクが主演だとその相棒はいつも大変だと思いますがしっかりと渡り合えるヒロインだったと思います。
ちょっとしっかりとしたキャリアウーマン的な役だったので可愛さはいまいちでしたが流石の魅力でした。

小日向文世が癖の強いいい役を演じていました。

渡部篤郎も渋くていい味出していましたね。

最近結構気に入っている石川恋が結構出番多くて良かったですね。

お客さんの中では生瀬勝久が結構いい感じに物語を盛り上げていました。

その他も枚挙にいとまがない豪華キャストでした。

登場人物が多く、その分、フェイントが多すぎる気もしましたが、これだけのキャストを扱うにはギリギリ妥当にも思いました。
たまにはこういう豪華な邦画も作らないといけないと思います。


そんなわけで7点。