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メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

この世界の片隅に

2016年11月16日 | 映画
この世界の片隅に
を観ました。


18歳のすずさんに、突然縁談がもちあがる。
良いも悪いも決められないまま話は進み、1944(昭和19)年2月、すずさんは呉へとお嫁にやって来る。呉はそのころ日本海軍の一大拠点で、軍港の街として栄え、世界最大の戦艦と謳われた「大和」も呉を母港としていた。
見知らぬ土地で、海軍勤務の文官・北條周作の妻となったすずさんの日々が始まった。
夫の両親は優しく、義姉の径子は厳しく、その娘の晴美はおっとりしてかわいらしい。隣保班の知多さん、刈谷さん、堂本さんも個性的だ。
配給物資がだんだん減っていく中でも、すずさんは工夫を凝らして食卓をにぎわせ、衣服を作り直し、時には好きな絵を描き、毎日のくらしを積み重ねていく。
ある時、道に迷い遊郭に迷い込んだすずさんは、遊女のリンと出会う。
またある時は、重巡洋艦「青葉」の水兵となった小学校の同級生・水原哲が現れ、すずさんも夫の周作も複雑な想いを抱える。
1945(昭和20)年3月。呉は、空を埋め尽くすほどの数の艦載機による空襲にさらされ、すずさんが大切にしていたものが失われていく。それでも毎日は続く。
そして、昭和20年の夏がやってくる――。


片渕須直監督作品です。

全然情報無しで観に行ったので、戦争アニメで少々不意打ちでしたが。
いやはや、、、コレは名画ですねー。
相当素晴らしい作品でした。

火垂るの墓が独占していた戦争アニメのポジションに同格の作品が誕生したな、
と思いました。

広島を舞台にすずという女の子の幼少期から大人になり結婚して大人になっていく様が描かれます。
序盤からサバサバしたテイストの演出と素敵な絵のタッチですぐに引き込まれました。
ほんのりのファンタジーもあります。

この作品の素晴らしさを一言で表現するならば可愛さですね。
絵のタッチやすずのビジュアル、のんの声優っぷりがめちゃくちゃ可愛いです。
非常に辛く辛辣なシーンや展開もありますが、
それらを可愛さで包み込んでいます。

主人公のすずはいわゆる天然のドジっ子ちゃんでおっとりとマイペースで。
そんな子が辛さを噛み殺しながら淡々と生きる様を上質に描いています。

コメディ要素も非常に微笑ましく、混んでいた場内はなかなかの笑い声が上がっていました。
まあ、年配のお客さんが多かったので若い人の笑いではありませんが。

それで居て終盤は場内、なかなかの涙模様でした。
自分ももれなく涙涙でした。

意地悪な義理の姉の娘・晴美と不思議と仲良しになるすず。
二人共おっとりで見ていてめちゃくちゃ可愛らしかったです。

そんな中、戦争が始まってかなり生々しくリアルな描写でした。
そしてとても辛い場面に出くわしますが、
そこが非常にアーティスティックな手法で描かれていてかなり好みの演出でした。
ちょっと君の名は。のとあるシーンを思い出しました。

夫婦のやり取りもとても深く微笑ましくて。
とても憧れてしまうような夫婦像でした。

すずは絵を書くのが好きで得意で、それが時々遊び心あるシーンに繋がったりしていいです。
それもまた可愛らしかったです。

すずの声を僕の愛してやまないのんがやっていますが、とても良かったですね。
幼少期から大人までやっていましたが、結構成立していました。
それでいてやっぱり可愛いですね。
見た目も可愛ければ声も超絶に可愛いですね。
今後声優の仕事もバンバンやって欲しいですね。

作品内にチョイチョイ流れるコトリンゴの音楽もめちゃくちゃ良かったです。
コレはすぐにCD買いですね。

クライマックスもロマンチックで泣けました。
ファンタジックで優しくて未来への希望を見いだせるような。

戦争の辛さ、原爆の怖さは描きつつもトラウマになるほどの辛さではありません。
戦争の記録映画として老若男女にオススメできる作品ですね。
100年先も愛される映画、と売りにしていますが、その通りかも知れません。
そういう作品は是非、劇場で見ていただきたいですね。

ところで、この映画はクラウドファンディングで資金を集めたのですね。
エンドロールに出資者が全員表示されていました。
この規模の企画を一般人に出資させるとは新しい方法論で、それも素晴らしいですね。


そんなわけで10点。

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