僕はなんでもかんでも可能な限りクレジットカードで支払いをする。
ここ数カ月は毎月限度額との戦い。
映画館のポイントカードと一体型のクレジットカードである。
早く翌月になれ、利用可能額よ復活しろと思いながら暮らしている。
そんな精神に疲れてきたので面倒だったが昼休み、
カード会社に電話して限度額を増やしてもらうよう審査をしてもらった。
優良利用者なので問題なく限度額は増やせた。
実に晴れ晴れとした気分を手に入れる。
・・・・
夜、バイクで映画館へ。
カウンターで作品名を告げて財布を開くと
一番目立つ場所にいつも居るそのカードが無い。
店員は淡々と説明を続けるが、残念ながら僕の耳には一切入ってこない。
何故だ?何故ないのだ?と瞬間的なパニック。
表面上はすまし顔だが汗腺が開くのがわかる。
『あ、昼に一度カードを財布からだしている!』
と思い出す。
会社に着いたらもう一切財布を使わないのでいつも引き出しにしまってしまうのだが、今日に限っては一度出している。
ああ・・・あの時か・・・。
「すいませんカード忘れたのでやっぱりいいです」
と店員に告げてカウンターを後にする。
普段、無意識に近いルーチンを乱すとこう言うことになる。
どうしよう・・・。
週末メインカード無しはしんどいから会社までカードを取りに戻るか・・・。
しかし会社に無かったらどうしよう・・・。
一度、慌てて家に帰り会社の鍵をポケットにしまう。
念のため家も探すがカードは無い。
最悪の事態も覚悟し始める。
急いで会社へとバイクを走らせる。
会社に無かったらどうしよう、という不安が分厚い積乱雲のように心を支配する。
しかし徐々に冷静になってきた心で論理的に自分の行動を推理する。
いくら財布から出しても神経質な僕がそんながさつに大事なカードを放ったりするだろうか?
かなり考えにくい・・・。
バイクに乗りながらもう一度ポケットをあさってみる。
するとそこにカードはあった。
肌身離さず持っているipodclassicの裏側に貼り付くように居た。
ipodclassicとハンカチをいれているポケットに入れてしまったため、
綺麗にハンカチとipodclassicに挟まれて完全に隠れていた。
バイクを道路脇に止め、カードを財布に戻す。
クソッ!もっと自分を信じるべきだった!
と悔いる。
しかし会社へ行ったら40分位の道中の5分程の地点で気付けたので不幸中の幸いと思おうと決める。
せっかくなのでガソリンスタンドに向かいそのカードでガソリンを入れた。
カード目線
俺はずーーーーっとお前から肌身離れずに居たのに、
コイツは勝手にパニックになり右往左往して。
あっちいったりこっちいったり、
あーでもないこーでもないと自問自答して。
人間とはなんと愚かなのだろうか。
俺はずーーーっとここに居ただけなのに。
ここ数カ月は毎月限度額との戦い。
映画館のポイントカードと一体型のクレジットカードである。
早く翌月になれ、利用可能額よ復活しろと思いながら暮らしている。
そんな精神に疲れてきたので面倒だったが昼休み、
カード会社に電話して限度額を増やしてもらうよう審査をしてもらった。
優良利用者なので問題なく限度額は増やせた。
実に晴れ晴れとした気分を手に入れる。
・・・・
夜、バイクで映画館へ。
カウンターで作品名を告げて財布を開くと
一番目立つ場所にいつも居るそのカードが無い。
店員は淡々と説明を続けるが、残念ながら僕の耳には一切入ってこない。
何故だ?何故ないのだ?と瞬間的なパニック。
表面上はすまし顔だが汗腺が開くのがわかる。
『あ、昼に一度カードを財布からだしている!』
と思い出す。
会社に着いたらもう一切財布を使わないのでいつも引き出しにしまってしまうのだが、今日に限っては一度出している。
ああ・・・あの時か・・・。
「すいませんカード忘れたのでやっぱりいいです」
と店員に告げてカウンターを後にする。
普段、無意識に近いルーチンを乱すとこう言うことになる。
どうしよう・・・。
週末メインカード無しはしんどいから会社までカードを取りに戻るか・・・。
しかし会社に無かったらどうしよう・・・。
一度、慌てて家に帰り会社の鍵をポケットにしまう。
念のため家も探すがカードは無い。
最悪の事態も覚悟し始める。
急いで会社へとバイクを走らせる。
会社に無かったらどうしよう、という不安が分厚い積乱雲のように心を支配する。
しかし徐々に冷静になってきた心で論理的に自分の行動を推理する。
いくら財布から出しても神経質な僕がそんながさつに大事なカードを放ったりするだろうか?
かなり考えにくい・・・。
バイクに乗りながらもう一度ポケットをあさってみる。
するとそこにカードはあった。
肌身離さず持っているipodclassicの裏側に貼り付くように居た。
ipodclassicとハンカチをいれているポケットに入れてしまったため、
綺麗にハンカチとipodclassicに挟まれて完全に隠れていた。
バイクを道路脇に止め、カードを財布に戻す。
クソッ!もっと自分を信じるべきだった!
と悔いる。
しかし会社へ行ったら40分位の道中の5分程の地点で気付けたので不幸中の幸いと思おうと決める。
せっかくなのでガソリンスタンドに向かいそのカードでガソリンを入れた。
カード目線
俺はずーーーーっとお前から肌身離れずに居たのに、
コイツは勝手にパニックになり右往左往して。
あっちいったりこっちいったり、
あーでもないこーでもないと自問自答して。
人間とはなんと愚かなのだろうか。
俺はずーーーっとここに居ただけなのに。