メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

女が眠る時

2016年03月03日 | 映画
女が眠る時
を観ました。


妻とバカンスで海辺のリゾートホテルに訪れた小説家の健二は処女作以来落ちぶれている。
そのホテルで年齢差がある奇妙なカップルを見かけ、気にするようになる。
狂気に満ちた二人の愛に執着するうちに徐々に健二の行動がエスカレートして行くお話です。


ウェイン・ワン監督作品です。

かなり印象的な予告編で気になっていた作品なので観てみました。

かなり叙情的で芸術的に描かれ、説明もなく難解なシーンも多く非常に好みのタイプの映画でした。

ビートたけしと忽那汐里という斬新過ぎる歳の差カップルのキャスト。
ビートたけし演じる初老の男・佐原と忽那汐里演じる若く美しい女・美樹。
佐原は毎晩ただただ美樹の眠る姿をビデオに収め、美樹はただただそれを受け入れている。
どういう関係性なのか?最後まで完全に理解はできませんでした。

それを観てしまった西島秀俊演じる小説家は取り憑かれたように執着してしまうが、わからなくもないですね。
美樹がかなり奔放で困ったちゃんで、すぐ怒る感情的な女の子で自分の苦手なタイプでした。
でも男がこういう年下の女の子を放っておけない感じ、中毒の様に惹かれてしまうのはわかります。

忽那汐里はさほど好みじゃ無く、
こういう色っぽい役をやるにはミスマッチな気もしましたが。
もっと美人だったり、可愛かったり、セクシーだったりの女優さんの方が良かったのでは?とも思いました。
が、男が惹かれるのって確かにこういう感じの女の子の気がします。

自分の人生経験でも病的に執着される女性に垢抜けた可愛い子はあまり居ないですからね。

登場人物たちが大抵まともじゃないのですが。
人間って本来こういうものだよな、
普段必要以上に自制してるだけかも知れないなと思ったのが率直な感想でした。

ハイセンスな作品を選ぶ印象の小山田サユリが西島秀俊の妻役で出てますが、かなり素晴らしかったです。
演技上手いし上質な雰囲気を醸し出します。
忽那汐里をセクシーに描きたかったのでしょうが、
この人がヌードを披露しまくるのでちょっと薄れてしまう部分はあります。

美樹はとことんピュアでミステリアスに描きたかったのでしょう。
忽那汐里としては新たな引き出しを手にしたと思いますね。

ビートたけしはすっかり大御所俳優ですね。
もう替えが利かないポジションですね。
変質的で怖くて凄い存在感でした。
西島秀俊との関係性もふわふわしてて良かったです。

同じようにリリー・フランキーもとても存在感のあるいい役者になりましたね。
この脱力感というか自然体な感じもたまらないですね。

僕の大好きな新井浩文も非常に効果的な役で出ていて良かったです。

全体的に夢でも観てるような酔っ払っているときの風景みたいな映画でした。
要所要所でハラハラドキドキさせたり、普通のエンターテイメント映画みたいな場面が多く。
もう少し徹底したアーティスティック系作品にしてもいいような気もしました。
そして最後までよくわからない幾つかの要素がありましたが、
まあこの作風ならば別に回収しなくてもいいかなと思いました。

テイストとしては結構好みのタイプだったので、もっとコレ系の映画が増えるといいなぁと思いました。


そんなわけで7点です。
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