メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

ヘイトフル・エイト

2016年03月02日 | 映画
ヘイトフル・エイト
を観ました。


雪嵐でロッジに一晩閉じ込められる羽目になった8人の男女。
賞金稼ぎとそれに捉えられた賞金首、ロッジに滞在する人間と、その先の町の保安官に任命された男。
大金が絡んでいてお互い牽制しあう密室の中で一人また一人と殺されていくお話です。


久々の気がするクエンティン・タランティーノ監督・脚本作品です。

まー、面白い!!

流石のセンスですね。
やはり飛び抜けた才能とオリジナリティはふんだんに感じさせますね。
フォントや音楽や映像、カメラワーク。
全てにタランティーノを感じさせます。

今作は5つのチャプターからなって上映時間も2時間50分と最近じゃかなり珍しくなった長尺ですが、
それが物語感をとても醸し出します。
無駄に感じるような会話劇、タランティーノならではですね。
世界観作りのためだけでストーリーにはあまり関係ないこの無駄な会話劇をバンバン入れ込む感じがたまらないのです。
会話劇を削れば全然2時間以内に収まると思いますが、
そういうわけには行きませんね。
この長尺を実現できるのもタランティーノならではですね。

雪に閉ざされたロッジのシチュエーション、嘘つきばかりの登場人物たち。
想像力豊かな子供がワクワクしながら妄想する物語をセンスある大人がちゃんとした作品にした感じですね。

チャプターの区切り方もいいし、登場人物たちの登場シーンがイチイチインパクト大で素晴らしい。

で狡猾な登場人物たち同士の騙し合いも好きです。
僕は馬鹿が馬鹿をして物語を転がす映画より、賢い人間たち同士の駆け引きが大好物なので。

いつも言う感想ですが、テイストがジョジョの奇妙な冒険をかなり髣髴とさせるんですよね。
今作はSBRの雰囲気をかなり思い出しました。

多分荒木飛呂彦さんも似たようなセンスしてるのでしょう。
説明しがたいですが、こういうザ・創作物って感じのタランティーノ作品の雰囲気がたまらないです。

サミュエルL・ジャクソン、カート・ラッセル、ティム・ロス等渋いキャスティングがまた素晴らしい。

もう一人売れっ子が出てますが、
HP観ても載せてないので恐らく隠れサプライズキャスティンなのでしょう。
いつも通り冒頭に古臭いテイストのオープニングでキャストが表示されて、
あれ?この人も出てるんだ、と思いましたが、登場はかなり後半だったので。

しかし、いつも通りの感想ですが、やっぱり残虐描写が過ぎるのですよね。
こんなに面白いストーリーならば、残虐は無くてもいい気がするのですが、
相変わらず殺しのシーンはぶっ飛んだグロテスク描写だったりします。
もう笑ってしまいそうなレベルですが。
いきなりバーン!と撃って頭が吹っ飛ぶので。
このキャラ死んじゃうの?って展開ばかりです。

そしてち◯こにモザイクとか無いし。
最近、劇場版だと基準がかなり海外になってる気がしますね。

にしてもただただ面白く楽しい3時間弱でした。
映像の表現力が凄いので劇場で観ないとダメですね。


そんなわけで9点です。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 黒崎くんの言いなりになんて... | トップ | 女が眠る時 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。