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奇蹟がくれた数式

2016年10月31日 | 映画
奇蹟がくれた数式
を観ました。


遥か遠くの英植民地インドから、イギリスのケンブリッジ大学トリニティ・カレッジで教授を務めるG・H・ハーディ(ジェレミー・アイアンズ)のもとに1通の手紙が届く。食事も忘れて手紙に没頭したハーディは、差出人のラマヌジャン(デヴ・パテル)を大学に招くと決める。そこには著名な数学者のハーディも驚く“発見”が記されていたのだ。
時は1914年。独学で学んできたラマヌジャンは、自分の研究を発表できる初めてのチャンスに胸を躍らせる。異教の地を嫌がる母には反対されるが、結婚したばかりの妻(デヴィカ・ビセ)は「私を呼び寄せるなら」と許してくれた。
カレッジに足を踏み入れた瞬間、崇高な空気に息をのむラマヌジャンを、ハーディの友人のリトルウッド教授(トビー・ジョーンズ)が温かく迎えてくれる。しかし、当のハーディは人付き合いが苦手で、ほとんど目も合わさず握手もせず、短い挨拶だけで消えてしまう。一方、他の教授たちは、学歴のないラマヌジャンに批判的だった。ハーディが称える素晴らしい“発見”も、論理的な“証明”がなければ、魔術や絵空事にすぎないのだ。
さっそくハーディはラマヌジャンに、証明の義務について説明する。だが、次々と“直感”で新しい公式が閃くラマヌジャンにとっては時間のムダに思えた。ハーディはそんなラマヌジャンをレン図書館へ連れて行き、成功すればニュートンの本の隣に君のノートも並ぶと励ます。さらにハーディは手本を示すために、代わりに証明してやったラマヌジャンの研究の一つをロンドン数学会の会報に発表する。
最初の発表を成し遂げたことに歓喜するラマヌジャンだが、第一次世界大戦に英国が参戦したことが、彼の運命に影を落としていく。厳格な菜食主義を支えていた市場の野菜は配給にまわされ、兵士たちに「俺たちは戦地へ行くのに」と暴力を振るわれる。さらに追い討ちをかけるように、妻からの便りが途絶える。
ラマヌジャンの忍耐が限界に達したのは、ハーディが彼の“直感”を否定した時だ。顔のアザや、やせ細った体に気付きもしないハーディに、ラマヌジャンは「信仰もない、家族の写真もない。先生は何者ですか?」と詰め寄る。口論の後、ラマヌジャンが徹夜で証明を一つ仕上げ表面上は和解するが、ラマヌジャンはさらに心を閉ざし、孤独に数字だけを追いかけるようになる。
ある日、ハーディのもとにラマヌジャンがロンドンの地下鉄に飛び込んだと電報が入る。運転士が気付き無事だったが、病院へ駆けつけたハーディは、ラマヌジャンが命にかかわる重い結核だと聞いて愕然とする。何としてもラマヌジャンの“奇跡”を世に出さなければ──ハーディは固く決意するのだが──。


マシュー・ブラウン監督作品です。

実在した天才数学者のノンフィクションです。
映画の売りに自分の尊敬してやまないアインシュタインと並ぶ天才とか書いてありかなりアンテナに引っかかってしまいました。
このラマヌジャンという人も知らなかったので興味津々で観に行きました。

数学好きで自分も若い頃は暇な時に微分積分して時間を潰したりしていたのでこの主人公ののめり込みはかなり共感持てました。
数学ってこのように美しくて痛快でかなり面白いものなんですよね。

この主人公は天才があまり、定義不可能と思われる難題に公式を見つけ出してしまいます。
ただ天才すぎるがゆえに証明の過程を大きく省いてしまいます。

何人かが彼の天才を見出しますが、最終的に彼を見出すトリニティ・カレッジのハーディが必死に指導します。
証明が無ければ認めてもらえない!のやり取りを何度もします。
実話ベースなので仕方ないですが、その繰り返しはなかなかしつこいです。

数学の魅力はいい感じで組み込まれているもののちょっと薄めです。
個人的にはもう少し数学の専門的な要素を演出に組み込んで欲しかったです。
わかる人たちのやり取りって感じで外側から見せているだけです。
「ここをこうすればうまくいくんじゃないか?」「いやそこはこうで」
を見せられるだけです。
入り込んだ演出が無かった時点で数学アレルギーの人を警戒して媚びた演出に思えてしまいました。

しかし天才が羨ましいです。
ハーディはラマヌジャンがどうやって公式を導き出しているか?をずっと気にしていますが、
クライマックスについにそこ答えを聞きます。
ちょっとネタバレですが「女神が舌の上に乗せていく」と言います。
信心深いラマヌジャンと極度の無神論者のハーディの数学への向かい方が根本的に違うということが描かれて居るようです。

しかし自分も極度の無神論者なのでハーディに共感しまくりでしたが。
良くある天才だけど厄介な要素はちょいと含まれている物語です。

学園のエリートたちがわかりやすくプライド高い悪者ばかりで、勧善懲悪の図式はわかりやすいです。
なのでいい人になろうと思えば簡単なシチュエーションです。

インドシーンが殆ど英語だったのはいつもながら苦言ポイントですが。
インド人女性は美人が多いので好きですが。

ラマヌジャンを演じていたデヴ・パテルは近年よく見かけますが、いい存在感があって素晴らしいです。
陽気な役をやることもありますが、ルックスがそんな感じではありますが、意外にシリアスな役がハマります。
この手の俳優は多いですよね。
将来的にトム・ハンクスみたいになったりするのかも、なんて思います。
ものすごい天才なのに東洋医学が信用できずに病気を治さない選択をするのはちょっとどうかと思いました。
確かに理系の大学、研究室を観てきた僕としては、天才的な人が生活能力低いのはよく観ましたが。

ジェレミー・アイアンズは最近急によく見かけます。
そしてこういうポジションが多いですね、ひとつ前は天文学者で今回は数学者で。
ただし、何か説得力はありました。
学園内政治の流れに逆らいながらもラマヌジャンをサポートする姿勢は素晴らしいですが、
まあ一般的な常識を持っていたら当然の選択ですが。

数学を勉強したくなる衝動には駆られましたが、
正直老いて回転が悪いので大学レベルの数学は全く出来ないでしょう。


そんなわけで6点。

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