羊の木
を観ました。
さびれた港町・魚深(うおぶか)に移住してきた互いに見知らぬ6人の男女。
市役所職員の月末(つきすえ)は、彼らの受け入れを命じられた。
一見普通にみえる彼らは、何かがおかしい。
やがて月末は驚愕の事実を知る。
「彼らは全員、元殺人犯」。
それは、受刑者を仮釈放させ過疎化が進む町で受け入れる、国家の極秘プロジェクトだった。
ある日、港で発生した死亡事故をきっかけに、月末の同級生・文(あや)をも巻き込み、
小さな町の日常の歯車は、少しずつ狂い始める・・・。
好みの吉田大八監督作品です。
元殺人犯を利用した過疎化対策という独特ですが、何か妙に説得力がある設定の物語です。
大きな弱点を持ったもの同士がその弱点を補い合う様な計画で一石二鳥の雰囲気はプンプンなので実際にやってみても良いと思いました。
又は既にやってる自治体とかありそうな気すらしますね。
ただ冒頭から個人的に大きく萎えたポイントですが、
「彼らが元殺人犯というのは秘密で」
という設定ですね。
担当の役所職員二人しか知らないという、いかにもその縛りで物語を転がす予感がプンプンでした。
ちょっとハイセンス映画を期待していたので、ああ、そのレベルの物語なのか、とは思いました。
実際、その通りな感じでしたが。
序盤はかなり淡々としていて何か起きそうで起きない感じ、群像劇的にそれぞれの生活、困難、トラブルを描いています。
重厚で悪い予感に満ちた雰囲気の描写は流石の吉田大八監督ですが、そもそもの設定が弱い気がしました。
美しい星のように、実は宇宙人という、それくらい設定がぶっ飛んでいれば引かれるものはあるのですが。
実は殺人犯、は弱いですかね。
何か起きるまでの描写がちょっと長くてシンプルに退屈でした。
物悲しい孤独感に満ちた感じの世界観は好みでした。
主人公の人間味溢れる惨めな雰囲気も良かったですね。
凄くいい人風ですが、好きな女性に対してはずるさも見せてなかなか惨めな感じで親近感はありました。
もちろん平和なまま終わる映画ではないので、何かが起きるのですが。
いよいよの事件の起きる感じは唐突でショッキングで、流石の吉田大八監督という感じでした。
そこでようやく序盤の退屈さが効いてきますが。
前フリの具合とショッキングさがなかなか見事なコントラストでした。
ちょっとヒメアノ~ルを思い出すものがありました。
作中にのろろという神様の設定やらそれにまつわる奇祭の描写がありましたが、それがなかなかいい感じでした。
街のどこからも見える山の上に巨大なのろろの像があるのに、見てはいけないという設定です。
その伝説が物語のクライマックスにもいい感じで絡んできて良かったです。
ラストシーンの感じも好みでしたが、この作品ならばもう少しエンターテイメントよりの作品にした方が良いとは思いました。
このセンスで描く題材では無い気がしたので企画的なミスマッチを感じました。
まあ、原作を読んでないので読んだら違う感想になるかもですが。
シンプルに映画だけを観るとそんな感じですね。
主演の錦戸亮は可もなく不可もなしな仕上がりでした。
彼の良さを出してる様な役では無いですが、こういう役も出来ます、というアピールにはなったと思います。
楽器を演奏するシーンが結構あったので関ジャムの経験が活かされていて良かったと思いました。
大好きな木村文乃が主人公が想いを寄せる女性の役でしたが、こういうマドンナ役では今ピカイチですね。
ギターを弾く姿もなかなか魅力的で良かったです。
そして男性にショックを与える感じの女性で、この手の女性が結局記憶には残りますね。
松田龍平は元殺人犯として非常に素晴らしかったですね。
彼の最も得意とするような役で他に考えられないぴったりなキャスティングでした。
無感情な感じで不気味さといい人な感じが見事に両立した感じで素晴らしかったです。
優香が最近すっかりいい女優ですね。
とにかくミステリアスでエロくて素晴らしかったです。
北村一輝はコテコテの悪人で、大人の不良という感じでした。
コレも彼らしくていい役だったと思いました。
市川実日子は最近非常に活躍していますね。
コレも彼女の良さがよく出た役だと思いましたが、彼女のエピソードはイマイチ回収せれていませんでした。
田中泯も非常にらしい役で良かったですね。
元殺人犯の6人は非常に説得力のあるいいキャスティングだったと思います。
ただ松田龍平以外の回収がイマイチ無かったのでモヤモヤしました。
おそらく多くの人の期待からは逸れる映画な気がしました。
この素材はもう少しエンターテイメントで良かった気がしました。
そんなわけで5点。
を観ました。
さびれた港町・魚深(うおぶか)に移住してきた互いに見知らぬ6人の男女。
市役所職員の月末(つきすえ)は、彼らの受け入れを命じられた。
一見普通にみえる彼らは、何かがおかしい。
やがて月末は驚愕の事実を知る。
「彼らは全員、元殺人犯」。
それは、受刑者を仮釈放させ過疎化が進む町で受け入れる、国家の極秘プロジェクトだった。
ある日、港で発生した死亡事故をきっかけに、月末の同級生・文(あや)をも巻き込み、
小さな町の日常の歯車は、少しずつ狂い始める・・・。
好みの吉田大八監督作品です。
元殺人犯を利用した過疎化対策という独特ですが、何か妙に説得力がある設定の物語です。
大きな弱点を持ったもの同士がその弱点を補い合う様な計画で一石二鳥の雰囲気はプンプンなので実際にやってみても良いと思いました。
又は既にやってる自治体とかありそうな気すらしますね。
ただ冒頭から個人的に大きく萎えたポイントですが、
「彼らが元殺人犯というのは秘密で」
という設定ですね。
担当の役所職員二人しか知らないという、いかにもその縛りで物語を転がす予感がプンプンでした。
ちょっとハイセンス映画を期待していたので、ああ、そのレベルの物語なのか、とは思いました。
実際、その通りな感じでしたが。
序盤はかなり淡々としていて何か起きそうで起きない感じ、群像劇的にそれぞれの生活、困難、トラブルを描いています。
重厚で悪い予感に満ちた雰囲気の描写は流石の吉田大八監督ですが、そもそもの設定が弱い気がしました。
美しい星のように、実は宇宙人という、それくらい設定がぶっ飛んでいれば引かれるものはあるのですが。
実は殺人犯、は弱いですかね。
何か起きるまでの描写がちょっと長くてシンプルに退屈でした。
物悲しい孤独感に満ちた感じの世界観は好みでした。
主人公の人間味溢れる惨めな雰囲気も良かったですね。
凄くいい人風ですが、好きな女性に対してはずるさも見せてなかなか惨めな感じで親近感はありました。
もちろん平和なまま終わる映画ではないので、何かが起きるのですが。
いよいよの事件の起きる感じは唐突でショッキングで、流石の吉田大八監督という感じでした。
そこでようやく序盤の退屈さが効いてきますが。
前フリの具合とショッキングさがなかなか見事なコントラストでした。
ちょっとヒメアノ~ルを思い出すものがありました。
作中にのろろという神様の設定やらそれにまつわる奇祭の描写がありましたが、それがなかなかいい感じでした。
街のどこからも見える山の上に巨大なのろろの像があるのに、見てはいけないという設定です。
その伝説が物語のクライマックスにもいい感じで絡んできて良かったです。
ラストシーンの感じも好みでしたが、この作品ならばもう少しエンターテイメントよりの作品にした方が良いとは思いました。
このセンスで描く題材では無い気がしたので企画的なミスマッチを感じました。
まあ、原作を読んでないので読んだら違う感想になるかもですが。
シンプルに映画だけを観るとそんな感じですね。
主演の錦戸亮は可もなく不可もなしな仕上がりでした。
彼の良さを出してる様な役では無いですが、こういう役も出来ます、というアピールにはなったと思います。
楽器を演奏するシーンが結構あったので関ジャムの経験が活かされていて良かったと思いました。
大好きな木村文乃が主人公が想いを寄せる女性の役でしたが、こういうマドンナ役では今ピカイチですね。
ギターを弾く姿もなかなか魅力的で良かったです。
そして男性にショックを与える感じの女性で、この手の女性が結局記憶には残りますね。
松田龍平は元殺人犯として非常に素晴らしかったですね。
彼の最も得意とするような役で他に考えられないぴったりなキャスティングでした。
無感情な感じで不気味さといい人な感じが見事に両立した感じで素晴らしかったです。
優香が最近すっかりいい女優ですね。
とにかくミステリアスでエロくて素晴らしかったです。
北村一輝はコテコテの悪人で、大人の不良という感じでした。
コレも彼らしくていい役だったと思いました。
市川実日子は最近非常に活躍していますね。
コレも彼女の良さがよく出た役だと思いましたが、彼女のエピソードはイマイチ回収せれていませんでした。
田中泯も非常にらしい役で良かったですね。
元殺人犯の6人は非常に説得力のあるいいキャスティングだったと思います。
ただ松田龍平以外の回収がイマイチ無かったのでモヤモヤしました。
おそらく多くの人の期待からは逸れる映画な気がしました。
この素材はもう少しエンターテイメントで良かった気がしました。
そんなわけで5点。