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メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

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オケ老人!

2016年11月18日 | 映画
オケ老人!
を観ました。


梅が岡高校に赴任してきた数学教師の小山千鶴(杏)は、バイオリンをもう一度演奏したい!という気持ちに駆られ、早速地元でエリートと言われているアマチュア・オーケストラに連絡を取り「入団したい」と伝えると、あっさりOKの返事。翌日、心躍らせながら練習会場の公民館へ向かうが、なんだか様子がおかしい。やってくるのは老人ばかり──。どうやら梅が岡には2つのアマチュアオーケストラが存在し、千鶴が入団したかったオケは「梅が岡フィルハーモニー」(梅フィル)というエリート楽団で、問合せをした「梅が岡交響楽団」(梅響)は老人ばかりのオケだった!
年寄りばかりのアマオケ「梅響」のメンバーは、コンマスの野々村(笹野高史)をはじめ、クラリネットのクラさん(左とん平)、チェロのトミー(小松政夫)、オーボエのマーサ(藤田弓子)、ティンパニの棟梁(石倉三郎)、第二バイオリンのしま子(喜多道枝)、フルートの真弓センセイ(茅島成美)、トランペットのラバウル(森下能幸)。音楽は大好きだけれど、演奏はどヘタくそ、オケの練習よりもその後の“飲み会”が楽しみな彼らは、若い千鶴の入団を無邪気に喜ぶ。その姿を見て千鶴は自分の勘違いを言い出せないまま、しぶしぶ梅響のメンバーに加わることに……。さらには、心臓の調子が良くない野々村の代わりに指揮棒を振るはめになってしまう。
そして実は、「梅響」と「梅フィル」には因縁の関係があった。もともと梅フィルは梅響を勝手に脱退して作り上げた楽団。さらに梅フィルのコンマス・大沢は町に出来た大きな家電量販店「OS電気」の社長。彼は野々村が経営する今にもつぶれそうな電気店「野々村ラヂオ商会」を買収しようとしていたのだった。 老人集団「梅響」と音楽エリート集団「梅フィル」という二つのアマオケの対立は深まるばかりだが、そんなとき、野々村が倒れてしまい、千鶴は梅フィルに内緒で入団して梅響のことはほったらかし、いよいよ梅響の存続に危機が訪れる。
千鶴がほのかに恋心を寄せる同僚の坂下先生(坂口健太郎)、また、千鶴に何かとおせっかいを焼いてくる野々村の孫の和音(黒島結菜)をも巻き込んで、果たして千鶴とオケ老人!たちの梅響はどうなってしまうのか!?


細川徹監督作品です。
映画作品としては初めましてですね。

予告編が既にスベっているような気がしてなかなかの低い期待値で観に行きました。
連続鑑賞の中で寝る時間にしようと思うくらいの期待値でしたが。

いやはや、めちゃくちゃ眠かったのに全く眠れないくらい面白かったですね。
流石大人計画の細川監督ですね、なんかハイセンスな人生を過ごしている印象なので、
やはり作る映画も面白いです。

コメディが秀逸で場内はかなりの笑いでした、それでいてちょいちょいジーンとさせられます。
コメディはわかりやすいフリとそれ相応のボケが来ます。
やってることは年配向けに思わせておいて演出は結構若者に訴えかけるようなハイセンスなモノだったりします。

下ネタっぽいのも程よい塩梅で素晴らしかったです。
一画面に2つの動きを入れたドタバタ劇な演出はなかなかあっぱれでした。

無理して部屋に防音室を買ってしまってテーブルをくぐらないと寝室に行けない作りも、
個人的にはとても好きな設定でした。
こういう微妙な設定にハイセンスを感じましたね。

老人を素材にしてかなりテンポの良い編集とコメディとストーリー展開は鉄板に面白くなりますね。
老人という存在が持つコメディ要素を素直に上手に使ってました。

全体像としてはダメダメな楽団が成長して成功していくサクセスストーリーです。
自分がよく言ってますが、サクセスストーリーにはハズレが少ないの理論です。
痛快に面白いです。
この作品に近い映画を上げろと言われたら、矢口監督のスウィングガールズを挙げますね。

最近、クラシックを用いた映画は多いですが、劇中曲の選曲が年々渋くなっている傾向があります。
ところが今作はかなりメジャーな曲ばかりでした。
こういう老人を素材にしているおかげでそういう選曲にしても全然違和感が無かったですね。
自分の大好きなドボルザークの新世界よりも使われていました。

杏はあまり好みではなく、基本的に自分の鑑賞意欲にはつながらないのですが、
見るといつも面白いと思ってしまいます。
キャラ的には花咲舞が黙ってないのキャラに近いです。
この子、コメディに天性のセンスを持っていますね。
それをかなり引き出した演出になっていました。

自分がこの映画を見る一番のモチベーションだったのは黒島結菜が出ているからでしたが、
かなり良かったですねー。
一見の振る舞いは冷めた現代っ子的な感じでとてもいい演技でした。
そして相変わらず可愛いです。
まだまだ若いですが、それにしても若さの維持が凄い気がします。

最近売れっ子な坂口健太郎がとぼけた同僚役で杏の片想いする相手でしたが、
なかなからしいキャラクターでした。

笹野高史さんは密かに売れっ子老人俳優だと思っていますが、
上手くて面白かったですねー。
そして毎度病気で倒れたりする場面がありますね、この人。

左とん平、小松政夫、藤田弓子、石倉三郎、茅島成美、喜多道枝、など老人俳優としては豪華な面々で、
皆いい活躍をしていました。

森下能幸だけ何故かメイクでコントみたいな老人役でした。

ところで原作の荒木源をあまり知りませんでしたが、映像化されているのは自分が高評価したものが多いです。
今後要チェックしていかなければいけませんね。

コメディも展開もクライマックスの盛り上げもほぼほぼベタでしたが、
何処にもほんのりいいセンスが織り込まれていたので非常に楽しめる映画でした。

選曲も良くて劇場で観るには最適でなかなか鳥肌モノでした。

こうして予想外に面白い映画と出会うことが多いので結局沢山見る羽目になります。

しかしタイトルは、、、際どいですね。
もしヒットしたらクレーム出そうですね。


そんなわけで8点。

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