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8日で死んだ怪獣の12日の物語

2020年08月06日 | 映画
8日で死んだ怪獣の12日の物語
を観ました。


通販サイトでコロナと戦ってくれるというカプセル怪獣を買ったサトウタクミ(斎藤工)。
毎日怪獣の成長を配信しているタクミの元には、通販で宇宙人を買ったという後輩の丸戸のん(のん)や、コロナの影響で無職になってしまった先輩のオカモトソウ(武井壮)など、色々な人から連絡がくる。
日に日に怪獣は成長していくが、どうもYouTuberもえかす(穂志もえか)が育てる怪獣とは種類が違うようだ。
怪獣に詳しい知り合いの樋口監督(樋口真嗣)にノウハウを聞きながら、日々怪獣を育てていくタクミ。
果たしてタクミはきちんと怪獣を育てることができるのか? 
そして、この怪獣はコロナをやっつけてくれるのか?


岩井俊二監督・脚本かつ造形です。
崇拝する岩井俊二作品に最も好きな女優ののんが出るということであまりに必須なので見てみました。
もともとYou Tubeで公開されていた動画も見ていました。

基本的にYou Tubeで公開されていたやつに肉付けした構造でした。
肉付け部分は主にテレビ電話、オンラインミーティングです。
脚本があるのか?どの程度決まってるのか?ってくらいナチュラルな会話で。
みんなとても上手にまるでドキュメンタリーみたいに演じていました。
斎藤工が主演ってこともありフェイクドキュメンタリーのテイストは強いです。

全編通してほぼリモートで取られていて本当に今を反映した作品ですね。
作品全体通してかなりシュールで見方も難しいですが。
通販で買った怪獣にコロナをやっつけてもらおうという。
その通販で買った怪獣がまあ紙粘土で作ったみたいな消しゴムくらいのサイズで。
それが日々形を替えたりしてそれをいちいち追求するのが主な展開です。

あとはドローン的な撮影で自粛期間中の都市の風景が差し込まれます。
それは記録映像としてとても価値あるものに思いました。

他にコンテンポラリーダンスみたいな非常にアーティスティックで謎の映像も差し込まれます。
なにかのメタファーのようで不思議な感覚にさせられました。

主演の斎藤工はもちろん最も出番が多いのでかなり上手でした。
フェイクドキュメンタリーの経験が活きていると思いますし、コレができる数少ない主演クラスの俳優ですね。
リモートで撮ってるので適度なリラックス感とナチュラル感で。
ヒゲや無造作な髪型も好感度でした。

最も大好きな女優ののんが久々にガッツリ女優業で観れて嬉しい限りです。
正直わざわざ見に行ったのは彼女が目当てだったので。
コレまた見えない宇宙人との辛味で非常に難しい演技だったと思いますがかなり見事にこなしてました。
ナチュラルさとパーフェクトなルックスと独特の声質で変わらずの魅力でした。

武井壮のガッツリ俳優業を見るのは初めてかもですがかなり上手でした。
個人的にこの人は人間的評価が高いです。
運動だけじゃなく頭脳明晰で何でもできる人だと思ってますが演技も全然出来ますね。

穂志もえかが劇中のYouTuber役でした。
いかにも岩井俊二作品らしいルックスとキャラクターでした。

樋口真嗣監督が何故か俳優役で出ていました。
怪獣映画を撮る監督だけあって怪獣に詳しい専門家みたいな役で。
密かに一番コメディ担当だったかもです。

正直ちょっと冗長に感じてこの手法で耐えうる尺を越えていたかもですが。
独特の面白さで見れました。


そんなわけで6点。
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