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「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

魔女がいっぱい

2020年12月07日 | 映画
魔女がいっぱい
を観ました。


60年代ーとある豪華ホテルに訪れたおしゃれな美女の集団。
中心にいる、最も美しく世界一恐ろしい大魔女<グランド・ウィッチ>(アン・ハサウェイ)は、そこであるとてつもない秘密の計画があることを明かす。
偶然ある少年は魔女集会に紛れ、その企みを知ってしまう。
大魔女が少年をネズミに変えたことで、物語は世界中の魔女を巻き込んで思いもよらぬ方向へーー。


ロバート・ゼメキス監督です。
大巨匠の作品なので前情報ゼロで取り敢えず見に行きました。
一昨年に見たマーウェンはなかなかシュールでしたが映像力はすごかったです。

チャーリーとチョコレート工場の原作者の原作です。

タイトル的に子供向けな印象を抱いていましたがそのとおりな作品でした。
冒頭からロバート・ゼメキスらしいプロローグ。
おそらく主人公と思われる人物が魔女について語りを繰り広げます。
今から魔女の物語が始まりますという空気感がよく出ていて、ファンタジー映画の始まり感が良かったです。

そこから回想シーン的に本編になっていきますが降ってる雪の方向が変わっていくいきなり謎めいたつかみで。
個人的にはかなり良いインパクトで掴まれました。

そこからは主人公の心を閉ざした日々と何とか彼を励まそうとする祖母の2人の暮らし。
ほっこりするする序盤でしたがある日不穏なことになりそこから展開は早いです。
すぐに家を捨ててホテルに移動してそこが物語のメインの舞台でした。
細かいシーンの一つ一つが若干予定調和的じゃなくてささやかな裏切りが結構ありました。
普通なら引っ張るようなシーンがあまり引っ張られなかったり。
せっかくかく助かったと思った次のシーンにはやられたり。

かくれんぼ的なドリフ的なシーンが多いのですが、なぜかスルーして上手く行ったり何の抵抗もなく見つかったり。
かくれんぼに限らず全体的にそういう印象です。
映画バランスでいけばもっと引っ張りそうなシーンがサラッと上手く行ってしまったり、その逆だったり。
もっと頑張れよ、もっと考えろよ、って思わされたり。
一人(一匹)ベタベタのドジキャラが居るのですが、そいつがやらかしたりやらかすと思わせてスカしたり。
敵の怖さを描く尺に見合わない簡単な成功だったり。
細かい一つ一つがほんのり裏切りでした。

大量の魔女軍団とネズミとおばあちゃんのチームで対決する時点で普通では無いですからね。
パワーバランス的に絶対釣り合わないのを釣り合わせてますからね。

そして主人公たちの運命がなかなか予想外でした。
コレで終わり??って思うくらい起承転結の結が無かったような印象でした。
なんとなくもっとエピローグあると思ったら無くて。
見てる側がハッピーエンドって素直に思えないような終わり方なのに主人公たちはハッピーエンドみたいな。
そもそも続編に続くみたいな終わり方なのかも知れません。

魔女の本性の怖さの割には能力が意外としょぼいというか。
企みの規模の割に手段がしょぼいというか。
そこが子供には納得の世界観で大人にはシュールってなるかも知れません。
チャーリーとチョコレート工場同様シュールではあるのでそれが魅力かもです。
リアリティをツッコミながら観るのは野暮って感じでした。

主演のジャジール・ブルーノは初めて見る子役でしたがかなり優秀でした。
田舎の素朴な少年のようでにじみ出るエリートな雰囲気もあって。
恐ろしい魔女に平然と立ち向かって行く感じ、それを成し遂げてしまう感じは好みでした。

おばあちゃん役はオクタヴィア・スペンサーでした。
人種ものによく出てる印象でどの作品でも非常にインパクトを残して好きな女優さんです。
ルックスがもうおとぎ話チックですね。
ただのおばあちゃんのようで非常に勇敢でめちゃくちゃ頼りになるおばあちゃんでした。

大魔女役はアン・ハサウェイでこの映画の最大の売り要素だと思います。
美人で好きな女優ですが今作では特殊メイクやCG処理でなかなかおぞましい仕上がりでした。
近年は美人女優さんがこういう悪役を演じたりするのも1つの方法論ですね。
作品のインパクト作りには良いと思います。

映画らしい映画で妥当に楽しめました。


そんなわけで5点。
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