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感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

天国でまた会おう

2019年03月12日 | 思想
天国でまた会おう
を観ました。


1918年、休戦目前の西部戦線。
生き埋めにされたアルベールを救ったエドゥアールは、その時に顔に重傷を負ってしまう。
パリに戻った二人を待っていたのは、戦没者は称えるのに帰還兵には冷たい世間だった。
仕事も恋人も失ったアルベールと、生還を家族にひた隠しにするエドゥアール。
そこに、声を失ったエドゥアールの想いを“通訳”する少女が加わった。
一度は負けた人生を巻き返すために、彼らは国を相手にひと儲けする大胆な詐欺を企てる。
だが、そこには隠された本当の目的があった──。


アルベール・デュポンテル監督・脚本・主演です。

ノーマークの映画でしたがめちゃくちゃいい映画でした。
冒頭、休戦中の人間が居ない戦場を伝書犬が走ってるシーンから大分掴まれました。

そして主人公と友人と、長いストーリーなこの映画の最中でずっと強大な悪役となるキャラクターの登場。
暗闇から不気味に登場するシーンが非常に印象的で、悪役だと観衆にわからせるに十分な説得力でした。

戦争から、戦争で起きた悲劇、その後の病院生活。
そして大きな禁断の決断をする主人公たち。
そこからパリでひっそりと暮らして世の中や父親への復習の計画を立てる主人公たち。
狂気の男となる友人とそれに振り回される主人公。
かなりの大河ドラマっぷりでした。

それでいて芸術家志向だった友人の世界観はかなりアーティスティックで。
顔を失ったので常に自分でお面を作って顔を隠しているのですが、それがイチイチアーティスティックで。
それでいてお面の雰囲気で本来隠れている顔の感情を表現していました。

コミカルでアーティスティックで悲しくて微笑ましくて、非常に盛りだくさんな映画でした。
感情もとてもわかりやすく遷移していくので見ている人が共感しやすいです。
ライフ・イズ・ビューティフル的な雰囲気でしょうか。

物語はどこかの国で取り調べを受ける主人公の回想録のような仕組みなので、一体どうやってそこにたどり着くのか?
どうやってこの物語は終われるのか?という好奇心で没入出来ました。

そして結構ベタかもしれない王道的なクライマックスが来ましたが、それはとても感動的でした。

主演のアルベール・デュポンテルはとても素晴らしい演技でした。
ちょっと残酷で過酷な状況を不思議とコミカルにするような素敵な演技でした。
いろいろ世話してあげてるのに相手は思い上がってどんどん過激になっていく友人への複雑な感情をわかりやすく伝えてくれていました。

ナウエル・ペレーズ・ビスカヤートがその友人役で。
父が有力者なのに戦場に赴いて勇敢に戦って、そしてそこからどんどん狂気になっていく様も非常に引き込まれました。

悪役のロラン・ラフィットがまたまた素晴らしかったですね。
相当わかりやすい悪役で見た目もさることながらやることも悪くて。
タイタニックの悪役くらいわかりやすい悪役でした。

父親役のニエル・アレストリュプも素晴らしい存在感でした。

悪役の妻役のエミリー・ドゥケンヌも美人で二面性があり素晴らしかったです。

メイド役ながら存在感を発揮していたメラニー・ティエリーもかなり注目したい女優さんでした。

油断してましたがかなり好みのタイプの映画でやられました。


そんなわけで9点。

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