クレイジー・リッチ!

クレイジー・リッチ!
を観ました。


恋人ニックに誘われて彼の故郷シンガポールを訪れたレイチェルは、彼がアジア屈指の不動産王の御曹司であることを知る。
突然セレブの世界へと足を踏み入れたレイチェルの驚きも束の間─ニックの母や家族親戚には金目当ての交際と思われ、さらには元カノや社交界のセレブ女子からの嫉妬は深く、二人の仲を引き裂こうとする。
そんな苦境の中、レイチェルとニックは家族を説得しようと決意するが、“セレブ一族の壁”が大きく立ちはだかるのだった…
果たしてレイチェルはこの荒波を乗り越え、“本当の幸せ”を見つけることができるのか─!?


ジョン・M・チュウ監督作品です。

全然知らないですが、アメリカでヒットした映画みたいです。
アジア人しか出ておらず、舞台もシンガポールで、企画的にはかなり独特でした。

ただ内容はほぼアジアなセンスで昔の香港や中国の映画を見ているような感じでした。

映像や作品としてのテイストはオールドアメリカンな雰囲気もあってちょっとオシャレで。
演出もガイ・リッチーを目指したかのようなスタイリッシュでクールなやり取りでテンポ感も良いです。

ただ全体的にあらゆるシーン、展開、演出がギリギリ及第点に届いていないような。
なかなかチープな仕上がりでした。

シンガポールをふんだんに利用しているので、ひょっとしたらアメリカ人には斬新に見えたのかも知れません。
ガーデンズ・バイ・ザ・ベイでの豪華絢爛な結婚パーティ、マリーナ・ベイ・サンズでの豪華絢爛なクライマックス。
日本に居ると結構馴染みな舞台とシーンですが欧米人には珍しいでしょう。

こち亀的な、ありえないくらいリッチな人々が次々出てくるスーパーセレブの中に、
大学教授とはいえ一般的な価値観の主人公が場違いながら愛を貫いていく設定。
やっていることも展開も予定調和的で非常にベタです。

主人公はもちろん誠実で相手が超絶リッチって事も知らずにNYからシンガポールへ挨拶に来たのに、
親族にはお金目当てと勝手に解釈されひどく衝突する眠気を誘う展開。
コレもアジア人がやってることが珍しいのかも知れませんが自分にはひどく退屈でした。

ただクライマックス、分岐点になる重要なシーン。
麻雀で彼氏のお母さんと対決していて、麻雀の奥深さをうまくその状況に当てはめていて上手でした。
捨て牌がごっちゃになっている中国の麻雀の打ち方がかなり気になりましたが、手牌は日本と同じでした。
麻雀したくなりましたね。

主演のコンスタンス・ウーはいかにも中華系のアメリカ人って感じでかなり素敵な女優さんでした。
まさにアジアンビューティーって感じで、この映画のヒットに大きく貢献しているかもしれません。
今後ハリウッドの大作で見かけそうな気がします。

彼氏役のヘンリー・ゴールディングはシンガポールっぽい感じの人で説得力あるキャスティングでした。
ただイマイチ存在感が無くインパクトにも欠けていた気がします。

スケール感あって華やかでシンガポールで。
それなりに印象的な映画でしたが今一歩な印象も強かったです。
何をどう楽しんだらいいのか？掴みそこねた気がしました。


そんなわけで4点。