メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

無限の住人

2017年05月02日 | 映画
無限の住人
を観ました。


数百年前、旗本の腰者同心だった万次は妹を殺され追手を倒すがその戦いで致命傷を負い謎の老婆に不死身の身体にされる。
流派の統一を志すという集団のリーダー天津に両親を殺され復讐を誓う少女・凛は謎の老婆に万次を用心棒に雇えと言われる。
妹と瓜二つの凛を放っておけない万次は凛の用心棒として天津の一味を追う。


三池崇史監督作品です。
三池監督の引き出しの一つである本格時代劇のテイストは強いですが、それ以上に娯楽アクションなテイストが強かったです。
しかし娯楽と行っても三池監督なので残虐さはあります。

時事的にSMAP解散後初の木村拓哉主演映画としても話題ですね。
客の入りはイマイチで若干、相変わらずバッシング対象になっている印象もありますが、
そもそも三池監督作品としては妥当な感じです。
ちょっと尺も長いので集客力が無いのは仕方ないでしょう。

冒頭の過去を描写していると思われるシーンは白黒で描かれていて非常に迫力ありました。
いきなりの大立ち回りでアクションの迫力は凄かったです。

そこからは木村拓哉と杉咲花の2人のやり取りを柱に色んな刺客と戦っていく漫画的な展開ですが、
映画としてはストーリーにテンポ感が無く、冗長な雰囲気を強く感じました。
元々若干長い映画ですが更に長く感じました。
ネガティブな表現をするならば非常に退屈を感じるシーンは多かったです。
ただ三池監督作品にはよくあることなのでさほどマイナスとも思いませんが。
娯楽と重みの両立をさせようとするタイプの監督さんなので。

次々と豪華な脇役が出てきますが改めて振り返るとかなりの豪華なキャスティングですね。
この辺は流石に三池監督と主演木村拓哉だと思います。

主人公は不死身という卑怯なスキルがあれどそこまで強いってわけじゃないです。
なのでどの追手も雑魚感が無くみんな強敵なのは良いですね。
エピソード数は1本の映画にしては多かったですが、どれもこれも厄介で休まる場面は殆ど無かったです。
そもそも主人公は不死身前提で結構やられまくりますからね。
不死身と言っても痛みはあるようで毎度なかなか大変でした。
そして不死身と言っても死ぬ方法があったり、やられ方によっては死ぬようでした。

木村拓哉は良くも悪くも存在感が強すぎますね。
頑張って役作りしているのは伝わりますがやはり、結局木村拓哉ではあります。
自分は元々彼の演技は苦手なのでやはりそれは変わらずですね。
ただアクションの立ち回りはなかなかだったのでその辺のセンスは流石ですね。

杉咲花は今かなり注目な若手女優だと思うし非常に演技派だと思っています。
相変わらず上手でこの大役が抜擢されるのは納得ですね。
色んな役をやりますが今作も天性の上手さは感じました。

福士蒼汰も時々ピンとこないことがありますが、今作はなかなか良かったです。
孤高の天才剣士で、悪役な扱いをされていましたが、結局は一番正義な感じでもありました。
このキャラのせいで人間関係の複雑さや、善悪の判断の難しさが生み出されていましたね。

北村一輝はメイクと衣装が強すぎましたがらしいオーラは出ていました。

満島真之介は結構カッコイイ漫画チックなキャラでした。
誰がやっても大差なさそうな役でしたが彼がやることで存在感は出ていましたね。

市原隼人はなんか見た目通りに嫌なやつでしたが、この人は演技上手いですね。
非常に説得力ある役作りすると思います。

戸田恵梨香が何故かセクシーな女剣士でしたが密かに一番強いくらいのキャラでした。
セクシーはありがたかったです。

市川海老蔵が相変わらずクセの強い市川海老蔵らしいキャラをやっていました。
ただそのキャラが悲しくて、そして実際の彼の私生活を思うとかなり重く感じてしまいました。

その他田中泯や山崎努等の大御所のキャスティングもありスケール感はありました。

クライマックスの大立ち回りはかなりの迫力でそれまで結構ダラダラ観ていましたが、
そこはかなりの興奮度でした。

クライマックスの展開も思ったのと違う、予定調和的ではない感じでした。
原作がそうなのかも知れませんが、大人向けの物語って感じでした。

加点ポイントと減点ポイントがわかり易い映画だった印象です。
木村拓哉はやはり存在感が強すぎるので賛否になるもは仕方ないでしょう。
ただ映画がコケたとても彼の責任ではないので、
そういうゴシップな扱いは非常に嫌悪感を覚えますね。


そんなわけで7点。
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