tokyo_mirage

東京在住・在勤、40代、男。
孤独に慣れ、馴れ、熟れながらも、まあまあ人生を楽しむの記。

筑波山1泊旅行 1日目

2017-01-21 23:00:00 | 旅と散歩と山登り
【秋葉原9:30―(つくばエクスプレス)→10:15つくば】
クロスシートで快調に飛ばすつくばエクスプレスの快速に乗って、つくばへ。終点到着間際、車窓左手に筑波山が近づいた。

【つくばセンター10:30―(関東鉄道バス)→11:06筑波山神社入口】
筑波山へ直通するシャトルバスは、乗客の7割くらいが外国人だった。しかも、アジア系・アラブ系・欧米系入り乱れ。何かつくばで国際的な学会などがあって、その参加者が、オフになった今日、「近くの有名な山にでも行ってみるか」となったのだろうか。出発前、バス運転士のおじさんは、大勢の外国人にも物怖じせず、茨城訛りで果敢に運賃の案内などをしていた。

11:46 筑波山神社参道の食堂でけんちんうどんを食べた後、歩き出し。鳥居の向こうに本殿、そして山頂が見える。

歩き出したのも束の間、随神門の横で「ガマの油売り」の実演が始まるというので、見学していくことに。刀で自らの腕を切りつけ、真っ赤な血の筋ができるほどの傷を負うものの、そこに名物「ガマの油」の軟膏を塗ると…というもの。話には聞いたことがあったけど、実際に見たのは初めて。画像は、刀の切れ味を証明すべく、紙を紙吹雪ができるくらいまで細かく切り刻んだ、という場面。

本殿にお参りした後、いよいよ登山開始。

麓では抜けるような青空が見えていたのに、登るにつれ雲が厚くなり、頂上ではなんと、結構な量で雪が舞い始めた。
14:03 男体山頂(871m)。標高1000mに満たなくとも、この特殊な気象条件は、山ならではか。男体山頂も女体山頂も神職さんが小屋にいて、その「勤務条件」「通勤事情」にしばし思いを馳せる。

山の鞍部、広場状になっている御幸ヶ原へ下りる。男体山頂からの高低差はさほどではないのだが、昨晩から積もっていたと思われる登山道の雪に足を取られ、意外と時間がかかった。「コマ展望台」の食堂で、お汁粉となめこ汁の休憩。北側、加波山方面を望む。さっきの雪が嘘のようにまた陽射しが強くなっている。

食後、屋上のデッキに上がる。南東側を望む。風は強いのだが、風景はうっすら埃をかぶっているかのようで、視界はそれほど抜けない。都心のビル群などもありありと識別できるような関東平野の冬の大パノラマを期待したのだが、残念。

鞍部を登り返して女体山頂へ向かう。この通りの積雪。陽も傾き、冷え込みが厳しくなってきた。

15:09 女体山頂(877m)。男体山より6m高い。しかし、登山の前でも後でも、麓から見るとどうしても男体山の方が高く見えるのだった。なんらかの目の錯覚なんだろうか。張り出した岩場の上から北東側を望む。この岩場も残雪の湿り気で滑るので、なかなか怖い。

今日のゴールはロープウェイの山麓駅があるつつじヶ丘だ。

下山道も残雪が多く、難儀した。時間も思いのほかかかった。画像のこの「弁慶七戻り」ほか、「ガマ石」「大仏岩」「出船入船」「母の胎内くぐり」などの巨岩エリアを抜けていく。

15:59 つつじヶ丘の施設群が近づいてきた。今日はここに宿をとる。駐車場わきには、テーマパークになり損ねた感のある、キッチュで寂寥感漂う遊園地「ガマランド」もあった。
夕食ではワンドリンクがサービスされるとのことだったので、せっかくだからと、メニューの中でいちばん値の張った茨城の地酒「純米大吟醸 郷乃誉」を選んだ。いいお酒というのは飲みやすいお酒なんだね。日本酒を美味いと思ったのは生まれて初めてかも知れない。ふだんあまり飲まないものだから。部屋に帰って、敷かれていた布団(温泉旅館の、これぞまさに醍醐味)に倒れ込む。うたた寝をしながら「欽ちゃんの仮装大賞」を見ていたら、出てくる出場者たちのあまりの素朴な善人ぶりに、涙が出てきてしまった。酔っ払うと涙脆くなる。