tokyo_mirage

東京在住・在勤、40代、男。
孤独に慣れ、馴れ、熟れながらも、まあまあ人生を楽しむの記。

雨に濡れても構わない1日

2012-06-01 23:00:00 | 今日の出来事
休暇を取る。
天気が良くないのはわかっていたので、どこかに外出しようと意気込むこともなく、また、「家に引きこもっているのは不健全だ、外出しなければ」と自分を責め立てることもなく、家で過ごす。
読み終えた本を図書館に返しに行きがてら、今日の夕食(カレーにするつもりだ)の買い物にでも行こうかと支度をするが、外の雲行きはいかにも怪しげ。自転車に跨って家を出る頃には、顔に当たる雨粒がちらほらと。ならば用事も手短に済ませればいいものを、こういうときに限って図書館の本棚から気になる本が次から次へと見つかる。
6冊の本を抱えて図書館を出れば、外はますます薄暗くなっており、スーパーの屋根付き駐輪場に自転車を停めると同時に、滝のような激しい雨が降り出した。
これじゃしばらくは外に出られない。店内をわざと非効率に行ったり来たりして買い物をし、1台しか開かないレジの列にも時間調整のつもりで気長に並んで待つが、会計が終わってもまだ雨はやまない。
他の客のように店内で所在なげに外を眺めながら立ち尽くして待ってもいいが(なにしろ、今日のこの休日自体が僕にとって「所在ない」から)、大雨の粒の中を突っ込んで行くのもまた一興、と思い、飛び出していく。
タイヤが弾く路面の露が脛に当たるが、アスファルトが熱を帯びているためか、妙に温かい。ペダルを漕ぐ足に力を入れながら、そうだ、部屋の窓が開けっ放しだった、と思い出し、やはり悠長に店内に留まっているどころではなかった、と思う。
部屋に入れば、吹き込んだ雨が床に水溜りを作っていた。拭う雑巾を何度か絞らなければならないほどに。
雨に濡れても構わない、そんな1日の出来事。