峠を越えて - Get over the Pass -

自然を愛する気持ちを忘れずに

基隆経由、野柳へ (その2)

2011-08-12 | 旅先
ポロシャツおじさんと別れて、野柳のバス停に降り立った。


道沿いにアパートらしき建物はあるが、ここにも案内がない。と思って辺りを見渡すと、来た方向にちょっと戻ったところに案内板があった。



野柳地質公園の位置が低すぎるので、これは車の運転者向けやろう。矢印の方向に従って歩くこと約1km。途中小さな漁港の横を通り過ぎて行くと、眼の前に大きな駐車場とイルカショーをやってる水族館、それに観光センターや大きな食堂などが広がってきた。駐車場には大型観光バスが10数台も並んでいる。ここは一大観光スポットなんや! (そんなら何で基隆站にもっと解り易い案内を出さんのや?)


公園の切符売り場で、記念写真。


切符売り場の横に野柳岬の地質図があります。幾つかに色分けされた地層は北東-南西方向に伸びて南東傾斜で分布しているのが表示されてます。この方向は丁度岬の伸びと同じです。


入場料は大人50元。公園内にはもう人がいっぱいいます。観光バスで押し寄せるくらい奇岩・絶景があるんでしょう。


これはこの公園で一番有名なQueen's Head。パンフレットの表紙にも使われてます。確かに人の横顔っぽく見えますが、随分痘痕顔の女王様なこと...




海岸沿いの露岩には、黄色の地層の上に茶色の岩がキノコのように幾つも突き出してます。



黄色の地層にはこんな棒状の出っ張りが散在してます。これは生痕化石ですね。多分、貝やアナシャコが砂地(地層が堆積していた当時の海底)に穴を掘っていたものの名残りです。


同じ地層に、こんな形のノジュール(塊)もありました。これはウニの化石ですね。ウニが死んだ後、棘が全部取れてしまって丸い殻だけになったものが化石になったわけです。



岬の端から野柳の街を見た景色です。地層が左下に向けて傾斜しているのがよくわかります(写真の左側が南東方向)。


こうして見るとキノコ状の奇岩が一列に並んでいる様子がよくわかります。つまり、キノコの頭部分を作っている岩石は、もともと1枚の地層であったことを示しています。


奇岩ができた様子を解説した図がありました。なかなか丁寧に説明されています。

今日は午前中にもかかわらず非常~に、蒸し暑い。日陰が無いので、相当まいりますね。こんな真夏に来るとこやないで!と自分で反省です(もっと涼しい時期に来ればゆっくり観察できるんやけどな~)。そろそろ雲行きも怪しくなってきたんで、戻ります。


公園前の食堂。道頓堀のカニも驚きですねこの看板には。 むっちゃ派手!


水槽にはペットボトルに入れられた蝦蛄?


ウツボですね。ハリセンボンもいました。

この食堂にはバスでやってきた団体さん(しかも大陸中国人)が大量に押しかけてるんで、やめときます。
街中をちょっと散策してみます。


野柳の街中。取り立てて何にもないけど、趣がありますね。他に全く観光客が居ないのが良いです!

来るときに通った漁港前にあった海鮮食堂に入って昼食です。店前に食材(多分、今朝獲れたものでしょう?)が並べられていて、それを選んで調理してくれるみたいです。いろんな魚介類があるけど、大きな魚は一人では食べきれないと思い、エビを注文。それから焼きそばと啤酒を追加です。


皿に盛られたエビは20尾くらい。軽く塩茹でしただけで充分、美味です。これで締めて220元(半分以上、啤酒代かも?)。


ピースサインのお姉さん?達。ごちそうさまでした。

そろそろ台北へ戻ります。ところでこの公園には沢山の観光客が来てましたが、日本人は0でした。大陸中国人が大挙していたのは最近の社会状況を反映してるんでしょうけど、それ以外では結構、韓国人が来てましたね、それも個人旅行的に。日本人は台湾に多く旅行に来てますが、台北以外の街では本当に見かけませんでした。個人にしても団体にしても、飛行機でやって来てそこそこ良い宿に泊って、ガイドブック片手に、都会の有名なスポットでショッピング+中華料理。屋台街で聞こえた「人が並んでる店が美味しいんだって」とガイドブックに書かれてる文章そのままを語る若い娘たち。これじゃ何しに海外に来てるんでしょうかねー? 教科書の追体験をして何が面白んやろ? 自分の目で見て、足で歩いて、自分で味わい感じて、田舎で話しかけて、そんな経験が人を豊かにしていくんやと思います。


野柳のバス停に戻ってくると、すでに何人かがバスを待ってました。反対側には基隆から、台北の「淡水」に行くバスがやってきました。来た通りの台鉄で帰るか、このバスに乗って海岸線に沿って台湾最北端を回って帰るか、一瞬躊躇した間にバスが発車してしまった。ちょっともったいなかったかなあ~。


帰りのバスは基隆站まで乗らず、港で下車しました。基隆港は古くからの港町で、戦前は日本に石炭を積みだしていた歴史を持っています。港町といえばどこもレトロな雰囲気を持ってるもんですね。周辺の官庁の建物は、おそらく戦前のものなんでしょうか? 

街中から鼓笛のけたたましい音が聞こえてきました。




お祭りでしょうか? ハデハデ装飾の車が何台も走ってます。

こんな基隆の街を後にして、台北へ戻りました。


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