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今日は帝劇 明日は日劇 はたまた国技館に後楽園ホール さらには落語家の追っ掛け 遊び回る日常を描きます。

高村薫 「冷血」

2019-05-24 10:32:05 | 日記
久々に読書のお話です。
高村薫 「冷血」
新聞で連載された 上下巻の長い小説。

合田雄一郎が活躍する作品。
ある年の年末 高級住宅地に住む一家4人を惨殺した2人組の男の話。
似たような事件ありましたよね。

2002年 暮れ。
夫婦共歯科医の高梨一家。
一男一女 幸せな一家に魔の手が迫ります。
闇サイトで知り合った2人。
戸田吉生と井上克美。
世の中に 何も面白さを感じない2人。
刹那的に 犯罪に走ってしまう。
上巻では、犯人達が計画性もなく 凶行に走るまで
そして 戸田が逮捕されるまでを描いています。

下巻。
井上も捕まります。
彼ら2人を取調べる場面が続きます。
警察は、お馴染み 合田雄一郎を中心とするグループ。
これだけの大事件を引き起こしてしまった2人ですが、調べには なぜか他人事。
果たして 公判が維持できるのか。
警察 検察の苛立ちが募っていきます。
そして•••

私、高村薫の作品読むの初めてなので よくわからないのですが、
これ程 取調べの模様を仔細に描く小説は、初めてでした。
あるいは この辺りが、彼女の特徴なのでしょうか。
ほとんど何も考えていない犯人
彼らの奥底に迫ろうとする警察。
そして、独自のアプローチで 犯人に迫る合田。
この辺りのコントラストが面白い作品でした。