何気無く大切な一日が、かけがえ無く今日も過ぎてゆく 高橋忠史・多系統萎縮症と生きる・唄い屋。

難病の多系統萎縮症に侵されても音楽を諦めない男のライヴ報告や日々の思い・命のメッセージ

そうだ中山道を歩こう

2015年12月09日 17時41分08秒 | Weblog
今朝は、朝陽を背にして歩いた。
夜型人間だった僕が昨年、早朝散歩を始めた時、秋の色づいた木の葉がキラキラ輝いて見える朝陽に向かって自転車道を歩くのが気持ちよくて、いつも西に向かってた。
その後、熊野宮一本欅神社まで歩くようになって朝陽はそれほど気にしなくなった。

今日はいつもと違う歩き方をしたくなって、青梅街道に出た後、いつもは右に曲がって熊野宮を目差すが、左に曲がった。
延命寺の境内の片隅にある多摩野神社に頭を下げて小金井街道を左に折れて自転車道に出た。
そこを左に折れると、自転車道のアスファルトに杖をついて歩く僕の長い影が浮き上がった。
意識はしていなかったが朝日を背負って歩き出した。
朝陽に向かって歩く時は、チャレンジ精神がふつふつと湧いてくるようなイメージだったが。
目の前の自分の長~い影を踏みながら朝陽を背負って歩いていると、草や木、自然界の総てのものに守られているような暖っか~い気持ちになってメロディーが流れて来た。
ミックスが終わって素敵な音に蘇った「ベストミックス」の一曲目


     影


いつも親父の影を 踏みながら生きてきた
追いかけても 追いかけても 追いつけずに

いつも親父の影を 踏みながら生きてきた
憎んでも 憎んでも 憎み足らずに
いつも親父の影を 踏みながら…


いつも親父の影を 踏みながら生きてきた
とどかないのに とどかないのに 逝きやがった
いつも親父の影を 踏みながら歩いてきた

追いかけても 追いかけても 追いつけずに
憎んでも 憎んでも 憎みたらずに
いつも親父の影を 踏みながら…


歩くのが困難になってきて、東海道ウォーキングをどうしたものかと考えている。
滋賀県の草津から先は、ドンドン人口の少ない町になってゆく、水口から先は鉄道も無くなり、鈴鹿峠を越え三重県の関町までは民家も無い。
今の体調で峠越えするのはどう考えても、サポート無しでたった一人では不可能だ。
悔しいが、あきらめるしかないのか。
あきらめきれずに、でも、あきらめる方向に考えは傾いていた。

散歩のコースを変えて朝陽を背負って影を踏みながら歩いて思った。
なぜ東海道にこだわっているんだろう。
京都から東京に戻る旅に、道は一本じゃない。
草津から中山道を歩いて関ヶ原を通るコースなら、東海道本線にそって歩ける。
何かあっても次の駅まで頑張れば鉄道が利用できる。
たとえ一駅でも前に進みたい。

そうだ、中山道があった。