何気無く大切な一日が、かけがえ無く今日も過ぎてゆく 高橋忠史・多系統萎縮症と生きる・唄い屋。

難病の多系統萎縮症に侵されても音楽を諦めない男のライヴ報告や日々の思い・命のメッセージ

NHK受信料全額免除

2015年12月03日 20時26分06秒 | Weblog
日一日と歩行が困難になっているのが実感だ。
両手が使い物にならないから、食事時もフォークは持てないのだが、指に挟んで、食べ物を突き刺して口に運んでいる。
転んだ時に痛めた親指のつき指が治ればまだ箸は持てるのだが、やがて箸が持てなくなる時の練習だと思えば卑屈になることも無い。
出来なくなった時に、それを補う為に何が出来るか。
その覚悟を持つ意味で、前もって与えられた試練と考えれば、今両手が使え無い事は近い未来の財産になる。
この経験、無駄にしないように一所懸命精一杯生きよう。

美観部の仕事は12月になって無くなったので疲れは取れてきたのだが、今週はアパートの掃除当番。
手がこんな状態なので箒を持てない。
落ちた枯葉を掃き掃除出来ないので、ビニール袋を持ってアパートの周りに落ちた枯葉を拾って歩く。
ただ歩いているだけでも身体がふらつき大変なのに、枯葉を拾うたびにこけそうになりながらも地面にかがみ込まなけりゃいけないので腰に来る負担が半端じゃない。
昨日と今日。
腰が砕けるかと思うぐらい痛んだが、アパートの周りの枯葉を全部拾い集めることが出来た。
めっちゃくちゃ腰は痛いが、美しくなった道を見てすがすがしい気持ちになった。

先週末に、NHKが受信料の取立てに来た。
昨年末にもやってきた。
その時は、食事も節約しなければ生活出来ないほどお金に困っていたので、生きていくだけで精一杯の人間からも金を取るのかと言ったら帰っていった。
でも今は、わずかながらも年金をもらえているので払おうとして書類に代筆を頼むときに、難病の事、障害者手帳をもらっていることを話すと。
「高橋さん、障害者で高橋さんも奥さんも非課税なら、社会福祉事務センターに申請していただければ、NHKの受信料は全額免除になりますよ。」
と、教えてくれた。

そして今日、NHK受信料免除してもらう為に市役所の近くにある社会福祉事務センターに出掛けた。
バスに乗ろうと近くのバス停にもう少しと言う時に、僕の横をバスが通り抜けた。
一年前なら走ってバスに追いつけたが、今は駄目。
何事もあきらめない奴だが、走れないどころか、歩くのもたどたどしい僕にとって悔しいがあきらめるしかない。
バスが来るのは一時間後。
覚悟を決めて市役所まで、一時間近く掛かったが歩いた。
申請するのに、住民票や収入証明が必要で、社会福祉事務センターと市役所を行ったり来たり。
歩行困難なぼくにとって大変だったが、無事申請を終えた。
帰りも歩きを覚悟したが、歩いていたら途中のバス停で一時間に一本のバスに遭遇。
小平駅行きだった。
駅から自転車道を歩き出したら、真っ赤に色づいた紅葉。
思わずシャッターを切った。