発行人日記

図書出版 のぶ工房の発行人の日々です。
本をつくる話、映画や博物館、美術館やコンサートの話など。

7900円

2012年03月15日 | 日記
 スーパーのレジに並んでいると、レジそばの棚にこんなものがあった。正確にはこの空き箱をレジに持って行ってお金を払うと、この品物が受け取れる。

エアカウンターS 7900円

 これは家庭用ガイガーカウンターである。新聞に毎日載る数値によれば、福岡の空中放射線量は、福島の大体20分の1くらいらしい。食べ物や飲み物ならともかく、九州で、空中放射線を計測する需要がどの程度あるのかは不明だ。単3アルカリ電池で60時間使用可能。ネットショップだったら5000円前後で買える。高いのか安いのか。新発売から3ヵ月経ったこの時期に九州に流通するようになったのか、前から置いてあって私が気がつかなかったのか。
 それにしても、スーパーやドラッグストアで、体温計のように、ガイガーカウンターが売られている。ひどいブラックジョークか、何のSFか。売れ残ったら、3割引とか5割引のシールを貼られて、ワゴンで売られるのだろうか。ガイガーカウンター。

 来てしまった悪い未来。

 原子力安全委員会が、原発事故などの対応を改善しようとしていたのに、原子力安全保安院は「社会的混乱を引き起こす」と、プレーキをかけてたというんだね。

 反省しているって? 後の祭り囃子。

 でも、もっと悪いことが起こる可能性があるという点で、まだ最悪ではない。かといって状況は良くなっていないし、流動的。地震は続いているし、福島の原発の冷温停止って、単なる平衡状態に過ぎなさそうだし。すべての状況は、不安定な平衡状態だといえる。国会は足の引っ張り合いばかりしてる。
 これ以上悪いことが起こりませんように。