発行人日記

図書出版 のぶ工房の発行人の日々です。
本をつくる話、映画や博物館、美術館やコンサートの話など。

いろいろと。

2012年06月19日 | 日記
◆前の日曜深夜(月曜午前1時)から放送されたRKB制作、九州沖縄ドキュメント 「博多港 波濤のかなたの記憶」、この番組に出てきた河野(?晃=あきら)さんは、「日本に引揚げた人々」
の聞き書きに登場する。また、引揚孤児だった八巻博雄さんは、同書の内山和子さんの聞き書きで紹介された「聖福寮」で育った。
 かくも戦争とは大変なことなのである。

◆次の本は写真集である。いつものことながら、画像データ変換やトリミングに追われる。明治の建物で、住む人のいる住宅だが、写真集になるくらいだから、豪邸なのである。建築の本であるが、明治大正昭和のデザインの本としても興味深い。

◆映画、平成版「愛と誠」は、ユーチューブで検索すれば、宣伝用の、踊りつき「あの素晴らしい愛をもう一度」が見られる。武井咲のことが、好きでも嫌いでもなかったんだけど、これを見たら好きになりますね。それにしても、原作コミックをよく読んでいたわけではないけど、早乙女愛、岩清水弘は、コミックでは、ずいぶん立派な人たちだったような記憶がある。
 
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海上自衛隊佐世保音楽隊 コンサート

2012年06月09日 | 物見遊山
 天神は涼しい風が吹き、気分良くアクロス福岡に向かう。 
 席を決めてから少し天神を散歩し、会場に戻る。

 自衛隊福岡地方本部ゆるキャラの巨大ウグイス、ピコットさんに、女子高校生が群がっている。モテモテである。
 砕氷艦と護衛艦のペーパークラフト設計図を貰う。もう少し厚い紙にカラーコピーしてカッターナイフ駆使して作る器用さと根性が自分にあるのか。
 喫茶は、今日は主催者の要望によりアルコールは出しませんとの張り紙。

 そういえば 福岡市役所では、飲酒不祥事のあまりの多さに、5月25日から一ヵ月の間、外で酒を飲むことを自粛しろということになってるらしい。家飲みの後に車で外出して飲酒事故を起こす人がいたら、家での飲酒も自粛ということになるのかな。
 まあ、いい大人の集団を中学や高校の校則並みの扱いにしているわけだけど、賛否両論というか、支持する人たちが結構多いということは、迷惑を被っている人たちが多いのだろうか。職域としてアルコール関連疾患が統計的に多いのかどうかというのも気になる。
 でも、飲酒は、表面に現われたひとつのわかりやすい事象にすぎない。
 前にも書いたかもしれないが、お酒を飲んで運転する人や、ヘベレケになって他人に迷惑をかける人は、仕事をやめたいか、家庭崩壊させたいか、死にたいか、だと思うので、そちらの対策を考えないといけない。
 交通事故ひとつ考えてみても、現場検証、拘留、罰金、免停、免許取消、調停、裁判、示談、入院、通院、治療、リハビリ、修理、買い換え、弁償、懲戒処分その他もろもろが組み合わされて、生活に上乗せされるわけで、ちょっと想像するだけで面倒臭いことこの上ない。事故は事故というだけに確率でやってくるものだが、その確率をひどく上げてどうするというのだ。酒を飲んで運転することじたい、頭がヘンな状態といえる。
 安定し守られてる労働環境にいるにもかかわらず、本当はやめたい、死にたいことこそが問題なのだ。
 外飲みはストレス解消に使われていたのだろうか。
 そうなると、外飲みをやめることで何か影響が出るのだろうか。外食産業への影響を除外して考えてみる。
 ヘベレケで外で迷惑をかける人や、飲酒運転は確かに減るだろうけど。
 家飲みにシフトしたところで、家庭内にヘベレケを持ち込むだけのことで、あらたな家族不和が生じるのか。ストレスが爆発し、アルコールとは無関係の不祥事が頻発するようになるのか。それとも、アルコール摂取量が減ることで、脳細胞の破壊がやみ、効率よい仕事が展開されるようになるのか。
 福岡市長の踏み切った「実験」は、どう結果を出すのか。
 あしたはどっちだ。

 ともあれ、佐世保音楽隊のコンサート。相変わらず、踊る指揮者。
 リンゴの唄からAKBまで。吹奏楽曲からスタンダードナンバーまで。ジャンルさまざま。やっぱ、ビッグバンドですわね。いい音は脳の栄養になります。梅雨時の憂鬱を洗い落とすようなパキっとしたトランペットなど。
 ZARDの「負けないで」のコード進行は、パッヘルベルのカノンっぽいね、などと思いながら。

 どちらも60代半ば~70代とおぼしき男性(前の席)と女性(横の席)が、演奏中に携帯メールを打っていた。かんたん携帯で。演奏中は暗くなるので明るい液晶画面は視界に入ってよろしくない。連れて来た孫を、行儀が悪いと注意していたが、説得力がないこと甚だしい。漫才だと、ハリセンで思いっきり叩かれ「お前が言うな!!」と突っ込まれるべき場面である。しっかりしてほしい。
 というか、こちらも、あしたはどっちだ、という気分になる。

 アンコールは聖者の行進と、行進曲「軍艦」。
 「行進曲『軍艦』」というのは、いわゆるひとつの軍艦マーチの正式な呼び名だからトリビアとして記憶。

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「愛と誠」試写会 暴走する純真、ちぐはぐな愛

2012年06月07日 | 映画
 週刊少年マガジンを購読していたわけではないが、それでも、「愛と誠」くらいは知っていた。第一次オイルショック当時の日本を風靡していた。
 原作の梶原一騎氏は亡くなって久しいけど、作画のながやす巧氏の画力は健在である。浅田次郎の「鉄道員」「ラブ・レター」をコミック化したものを最近読んだ。映画よりいいかも、という良漫画である。寡作なのは、アシスタントを一切使わず、ひとりで描いてるからなんだろうな。

 そういうわけで愛と誠試写会。都久志会館。
 映画館でやってた予告編がツボにはまり、ぜひ鑑賞したいと思っていたのである。三池崇監督。「スキヤキウエスタン、ジャンゴ」のような、豪華ハチャメチャ映画を期待して、都久志会館へ向かう。
 時代設定は1972年。
 信州から上京してきた大賀誠(妻夫木聡)は、東京の不良にからまれ、いきなり、西城秀樹の「激しい恋」を歌いながら踊り出し、ケンカをはじめる。なぜだ。
 たまたまそこに居合わせた、純真なお嬢様の早乙女愛(武井咲)は、幼い頃自分を助けてくれた白馬の王子様(誠)との再会に、彼をまっとうな人間にさせるという、ある意味傲慢な使命感を持ち、暴走をはじめる。純粋培養の令嬢は、向かうところ敵なしである。
 誠を住まわせるために用意したアパートは、つげ義春的経年木造リアリズム仕上げなのに、キラキラのシャンデリアが輝き、重そうな織のカーテンがかかる。
 早乙女愛のためなら死ねると言ってはばからない岩清水弘(斉藤工)は、早乙女愛の男版である。宅八郎を思わせるワンレンヘアで、完全に3の線である。誠を愛が追いかけ、愛を岩清水が追いかける。上品な名門高校から悪の花園と呼ばれる高校への転校などものともしない。倒されてもめげないターミネーターさながらである。そういえば、あの時代は、ストーカーという言葉はなかったなあ。
「あの素晴らしい愛をもう一度」「空に太陽があるかぎり」「オオカミ少年ケン」「夢は夜ひらく」「酒と泪と男と女」「また会う日まで」と、昭和歌謡オンパレード。しかもフルコーラス。しかも多くは踊りつき。
 あと、オリジナル曲が何曲か。
 愛のお父さん役の、市村正親は、劇団四季全開で突っ走る。お母さん役の一青 窈も歌って踊る。この人、お笑い系の人だったっけ? 
 誠の母(余貴美子)は、過剰な哀しみをふりまきながら歌う。悪の花園こと花園実業高校の最凶の裏番、高原由紀(大野いと)のナイフも宙を舞う。
 原作では、誠が最後に死ぬ話だと記憶していたが、この映画だと、死んだのかどうかよくわからない。大ヒットしたら続編を作りたいという制作側のスケベ心を感じた私である。

 バイオレンスシーンが多いので、ノスタルジーに浸りたい大人が、子供や孫を連れて行くというのはよしといた方がいい。
 愛とはちぐはぐなものだよなあ。と、つぶやきながら帰途についた次第。

 でも、武井咲がかわいいので、それだけでも見に行く価値はある。今演じるなら、武井咲を置いてはいないと思う、と思わせる演じ方に成功している。
 「あの素晴らしい愛をもう一度」を、パパイヤ鈴木の振り付けで歌い踊る姿と、乙女三段ストレートロングの髪型は、全国の女子中高生に流行するといいなと思っている。
 
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