発行人日記

図書出版 のぶ工房の発行人の日々です。
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3月11日の朝に考えたこと。

2012年03月11日 | 日記
 2012年3月11日の朝に考えたこと。
 
◆東日本大震災で、自分は地球滅亡など望んではいないことをはっきり自覚した。
◆原発は他人事ではないこともはっきり自覚した。
◆日本全体で原発を事故前どおりに稼働すると1日に1.4トンの高レベル放射性廃棄物が出る。このことは、電力会社で貰える資料に書いてある。高レベル放射性廃棄物の安全な処理方法は決まっていない。だから、どんなに安全に原発が運用され、事故もなく、地震も津波も来なかったとしても、再稼働に賛成できない。
◆映画「東京原発」を見て考えたことは「東京新宿に原発を作ってはいけない理由のほとんどは、あらゆる原発立地にあてはまるのではないのか」ということだ。
◆何年か前の新潟の地震で、柏崎刈羽原発周辺の住民が避難することがあった。確か地震としての避難で、避難所の食料とトイレが不足して困っている、と報道された。
 原発事故対策、という名目だと、確かに、緊急時の食料その他を準備するのに「やっぱ危険だからなんだろ」と言う人たちは必ずいただろうから、当時は、やりにくい点はあったかも知れない。
 しかし、地震とか台風とか大雪とかといった自然災害対策、ということであれば、誰もが納得の上で、十分予算をとった対策ができたはずである。それをしていなかった。
 原発周辺自治体は、潤沢な予算で、結局、道路とハコものをつくるのに終始していたのではないか。
◆原発をどうするのか。それから目をそらしていることは、結局「おいしいことだけ取りたい」ということである。そういう立場にいながら「絆」とか「被災地に元気を届けたい」とか言うのはいかがなものかと思う。
◆どこからどこまでが風評なのか。
◆自分のところが事故原発だったら、自分のところが津波に遭ったらどうしてほしいかなどというところに考えは及ばないのか。
◆1957年、防衛大学校の卒業式で吉田茂は
「自衛隊が国民から歓迎されちやほやされる事態とは、外国から攻撃されて国家存亡の時とか、災害派遣の時とか、国民が困窮し国家が混乱に直面している時だけなのだ。言葉を換えれば、君達が日陰者である時の方が、国民や日本は幸せなのだ」と訓示した。
 今、自衛隊に良い印象を持っている人の割合が過去最高だそうである。
◆震災で、やっとこさ挙国一致が叶うと思っていたけど、そうはいかなかったね。相変わらず足の引っ張り合いだ。
(さらに思いついたら何か書くかも)