博多駅前では11月が始まったばかりというのにクリスマスイルミネーションがはじまり、日暮れともなればホットワインや食べ物や物販の屋台が出、ステージではソプラノ歌手が歌っていて、すっかりクリスマス気分である。
クリスマスまでふたつき近くあるというのに。
つい十日前まで半袖で歩いていたのではなかったのか。夏日ではなかったのか。彼岸が過ぎてから日没ばかりが早くなり、でも太陽が出ている間はとても暑かったんじゃなかったのか。
多分秋はすぐ終わって冬になるんだろう。そうやって人生もさっさと終わってしまうに違いない。毎日を大切に。
さて今年の秋には何があったかなの順不同。
◆美術の時間
「超絶リアリズム絵画 ホキ美術館所蔵名品展」福岡アジア美術館。
一度鑑賞したいと思っていたが、今行けば千葉に行かなくて済むので出かける。チケットは早くから買っていた。チラシの絵画には「これは絵です」と書いてある。
実物にびっくりである。近くで見ても、アミ点も銀塩粒子もない。
たまに筆跡が見つかるが、写真よりも精巧である。そこにその人がいるような、すぐに動きだしそうな、話し始めそうな表情。服の材質や皺や乾き具合、指先の温度、息遣い、そこまで描けるものなんだと。大迫力よ。
◆音楽の時間
コンサートは北九州のソレイユホール。あそこにはパイプオルガンがあるんだ。「新ケミカル商事創立20周年記念コンサート」。黒崎のひびしんホールで買ったときにはチケットは、まだたくさんあったのに、売り切れたらしく満席。
石丸由佳のパイプオルガン一曲目は宇宙戦艦ヤマトから「白色彗星」宮川泰作曲。いきなり足鍵盤の重低音が響きわたる。終末感てんこ盛りのどんより暗い荘厳なメロディである。聞きたい人はこちら。CMはスキップして。
次はバッハの「主よ、人の望みの喜びよ」。誰もがきっと聞いたことがある至福のオルガン。それが済んだら「トッカータとフーガニ短調」(嘉門達夫の「鼻から牛乳」ともいう)これもまたバッハの代表曲の一つ。
それから九州交響楽団と歌手4人が入場して「オペラ座の怪人」。クリスティーヌと、それからファントム3人という豪華なコンサート。
あとはスメタナの「モルダウ」。それからドヴォルザークの「新世界」、ただし第3楽章は省略。全曲聴きたい人は九響のコンサートに来てねと指揮者が言っていた。
質の良いアコースティック音からしか得られない栄養がある。幸せ気分で帰宅。
◆そのほか
あと、JR九州ホールで、ビジネス系見本市みたいなの(適当)。少し知りたいことがあったので。あとは本を買って読めばいいとわかる。
◆乗り物
広島のアストラムラインに乗る。JRを新白島で乗り換え。街は本通り、郊外は広域公園前へ行く。専用高架をゴムタイヤ履いた列車が走る。乗ってみたいと思っていたが、これまで機会がなかった。やはり広島の、5月に廃止になったスカイレールは、まるで遊園地みたいな鉄道だったけど、ついに乗らないままだったなあ。
ほかにまだあればまた。