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沈まぬ太陽〈2〉アフリカ篇(下)  を読んだ。

2008年06月04日 23時21分57秒 | 読書評
沈まぬ太陽〈2〉アフリカ篇(下) (新潮文庫)
山崎 豊子
新潮社

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沈まぬ太陽〈2〉アフリカ篇(下) を読みました。

だんだんと読み進むにつれて面白くなってきました。
面白くなってきましたが、大きな疑問が出てきました。
なぜにこんなに企業の不当な扱いに対し主人公は耐えうるのだろうか。
物語の背景と設定であることは、理解しているがここまでの忍耐というは、今の
時代に生きる人間像からすると違和感がある。今の時代の人だと、この主人公ほど
企業、信念、取り巻く人間関係に常に正直に義を通そうという姿勢の人は少ない
だろう。

ストーリーとしては、家族、仕事、人事、組合訴訟、国会と場面、場面でだんだん
とエスカレートしてくるような盛り上がりが面白い。僻地勤務の不当人事に断固
として自身の信念と仲間を裏切れないという主人公の強い思いは、家族との離れた
時間を重ねるとともに子供への影響、母親との死別という悲しい局面を迎える。
とくにこの家族とのポイント、ポイントでの別れが年齢を重ねてきたせいか
気持ちを厚くする。

それでもこの巻の最後は、不当労働の取り扱いを国会で答弁し、それを契機に
物語は大きく転換する。次の巻への期待も高まる。

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