寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
(過去掲載分は「付録」の「話・話」を開いて下さい)

(第2758話) 素敵な親子

2019年03月16日 | 出来事

 “ある日の夜、インターホンが鳴り出てみると、若いお母さんと小学校低学年と思われる男の子、幼稚園くらいの女の子が立っていました。「何事?」と思ったら、男の子が先日、石を蹴りながら歩いていて、その石がわが家の自転車に当たって傷をつけてしまったかもしれないというのです。男の子はそのことをお母さんに言い出すことができず、何日もモヤモヤしていたとのこと。それでも勇気を出してお母さんに告白し、一緒に謝りに来てくれたのでした。
 平身低頭で謝られるお母さんの姿に、「いいのいいの、もう傷だらけだし気にしないで。ぼく、正直に言って偉かったね、感動しちゃった」と思わず言いましたら、若いお母さんは涙ぐんでいました。きっと子ども以上に、不安な気持ちでいっぱいだったのでしょう。思わず抱き締めたくなってしまいました。なんて正直で、なんてすてきな親子なのでしょう。
 お母さんに正直に告白した男の子もすばらしいけれど、それを受け止めて謝罪に来られたお母さんもすばらしいと、私の心は感動に満ちあふれていました。どうかこの親子がいつまでも信頼し合って、お幸せでありますように、と願わずにはいられませんでした。”(2月22日付け中日新聞)

 愛知県蟹江町のパート・中垣さん(女・49)の投稿文です。謝罪された親子にとって、これは非常によかったと思う。もしこれが、子供が話さなかったり、親が「そんな程度のこと黙っていればいい」と言ったら、どんな方向になるか知れない。こうしたことは意外に心に残るのである。生涯の小さな重荷になるかも知れない。ひょっとしたら子供が間違った道に進むかも知れない。実はボクも似たような思い出がある。小学4、5年生だったと思うが、学校の帰りに石を投げ合っていた。それが大人の人に近くに飛び、多分叱られたと思う。帰って親にすぐ話した。そして、すぐ親と謝りに行った。そして「さすが〇〇さんの息子だ」と褒められた。この親子と全く同じである。こうして今でも覚えている。こうしたことは、その時はうまくや過ごしたつもりでも、心の重荷になるのである。重荷になることは少しでも減らしておいた方がいい。ゆめ、親が子供の重荷になるようなことは絶対してはならない。


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