吐露と旅する

きっと明日はいい天気♪

モノクロ映画のノイズが好きさ

2015-10-30 21:50:32 | 日記
先日借りてきたDVDを、取り敢えず3本観ました。

先ずは『制服の処女』
両親を失い、叔母によって寄宿舎に入れられた少女マヌエラ。
始めは寂しくて泣いてばかりいましたが
厳しくも常に温かく生徒たちに接する、美しいフォン・ベルンブルグ先生や
同じ年頃の友人たちの中で、徐々に新しい生活に慣れていきます。

厳しい規則に縛られた少女たちですが
やはり、そこは年頃の女の子。
先生たちの目を盗んでは、直ぐに楽しいお喋りやふざけあいが始まります。
でも、だんだん度が過ぎてしまい、結局先生に見付かって叱られる始末。

そんな日々の中、少女たちの憧れは、やっぱりベルンブルグ先生。

マヌエラも、ベルンブルグ先生を熱烈に慕っていたのですが
ある日、その思いをついに抑えきれなくなり、ある事件を起こしてしまうのです。

1931年にドイツで製作された映画なので、もちろんモノクロ。
古い映画独特の小さなノイズがたまらない。
そんなに古い映画でありながら、少女たちの弾けそうな元気な笑顔に癒され
そして、ベルンブルグ先生の、常に冷静で凛々しい振る舞いに見惚れてしまいます。

こんなに厳しい規則で縛られた寄宿舎は、今の日本にはそうないだろうと思いますが
いつの時代も、女の子というのは、寄って集まるとかしましい。


『セント・エルモス・ファイアー』
先ず、登場人物みんな可愛い。
そして、危なっかしい。
昔観たときは、登場人物と自分の年が近かったせいで、視点が同じ位置だった気がするのですが
今回は、保護者目線。
あんなにかっこいいと思っていた、エミリオ・エステベスも「可愛い坊や」
定職につかず、今で言う「チャラ男」なロブ・ロウは「しょうのない子ねぇ」
情緒不安定なデミ・ムーアには、昔はイライラしたけれど、今は守ってあげたくなる。
同じ映画を観ているのに、視点(はっきり言えば、私の年齢)が変わると
一味違った内容に見えてくる。

こりゃ楽しいや。

映画の中で使われている楽曲が、また懐かしい。
1980年代の洋楽ポップスが好きな人にはツボです。多分。


『ホテル・ニューハンプシャー』

あかん。

これは、昔も今もあかん。
物語の展開を、脳が受け付けない。

夢見がちな父親に家族が振り回されるのは、まあ仕方が無いとして。
長男が同性愛者なのもよしとして
次男が実の姉に結構本気で恋しているのも、100歩譲ってよしとして
妹が小人症で、弟が聴覚障がい者なのも、ひとまず置いておいて
同じハイスクールの男どもに散々な目にあっているのに
何故そんなに立ち直りが早いんだ!姉!!
ぐずぐず引きずるより良いかもしれないけれど、相当無理があるスピードだぞ!
しかも、何故そこで飛行機事故?
何故そこで窓から飛び降りる?
そして、愛するものを失った家族の立ち直りのスピードに、また唖然。

タフというより、なぁ~んにも考えていないみたい。

キーワードとなっているらしい
「開いた窓は見過ごす」
この言葉の意味もさっぱり分からない。

ラストに、物語の語り手となっている、次男がつぶやく
「(人生には色々なことが起きるけれど)生きていかなければならない」

そちゃそうだろうよ。

まあ、内容が内容だから、本気で作ったら、かなり重苦しい映画になってしまうから
そうならないようにという配慮だと解釈するしかないですね。
受け付けないなりに。

確か、アメリカではベストセラーとなった小説を映画化したはずですが
小説の方は、面白いんだろうか。
読む気ゼロだけど。