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a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

あっという間に、年末。

2009-12-28 23:24:27 | Weblog
ブログの方、更新せずにすいません。

あっという間に『銀河鉄道の夜』のクリスマス公演が終わってしまいました。
ほぼ満席となり、
ご来場の皆様、本当にありがとうございました。

これが終わると1年の締めくくり。
公演翌日は、
『銀河鉄道の夜』のばらしと大掃除。
大掃除も夏の改修できれいになってるので、
例年よりは、楽だった、かな?
夜は恒例の運営委員会。
タイトな問題が山と積まれている。

劇団には、タリさんがいなくなってから、
8人の新人が入ってきています。
これまで積み重ねてきたものが、
さらに上積みとなるように、
彼らとともに、
もっともっと芝居の楽しさ、厳しさ、美しさを舞台に載せていきたい。

今日は劇団の年末総会。
上半期にたっぷりやってるので、
今年は、早く終わるかなぁ………、
と思っていたけど、
みんな良く発言しておりました。
今年は特に、主演俳優の怪我や、
インフルエンザによる中止など、
1つの公演をすることが、
いかに尊いかということを、実感した年となった。

明日は納会。
今年入った研究生が準備しております。
お時間のある方は、
ぜひ、ブレヒトの芝居小屋にご参集ください。

今年はホントに厳しい1年でしたが、
劇団としては、笑顔と、希望にも満ちていたように思います。
来年は、
さらに大きな笑顔と希望を、
どちらも手に入れたいなぁ。

研修生。

2009-12-05 01:04:37 | Weblog
11月16日から、
東京・賢治の学校から職業実習ということで、
松田風香さんが劇団に来ています。
3週間の研修ということで、
『おじいちゃんの口笛』の旅に同行。
公演の無い日は、事務所の事務のお手伝い。
人当たりが良く、
すぐに溶け込んだ感じで、
ちょこまかと、みんなのお手伝いをしています。
正直、劇団の実習って、
マニュアルもないし、
誰かが何かを教えるというシステムがあるわけでもないし、
見て、聞いて、覚えるという事ばかりだけど、
嫌がらずに、いろいろやってるみたいで、
終わってみて、どんなふうに思うのかなぁ、と、
こちらでも少し、期待と不安があったりして。

学校や会社同様、
劇団もやはり一つの小さな社会である。
その中に入って、生活をするということは、
いろんな意味で、必ず有益な経験となると思う。
ましてや、運よく、旅公演と重なって、
一緒に旅することができて、
劇団活動の醍醐味の一つを味わうことができたと思う。
それも、良かったかなぁ、と。
背中を教えてくれて、
それを支えてくれるご両親にもまた、拍手を送りたいと思う。
さてさて、
明日で最終日、
彼女は、どんな報告を、学校にしてくれるのかしら?

東京・賢治の学校
日本の学校教育とは一線を画した活動をしている人たち。
興味ある人は、HPなど、覗いてみてください。


劇団員と一緒に。
どの人か、わかりますか?

訃報

2009-10-25 17:14:40 | Weblog
訃報

東京演劇アンサンブル 岩田(いわた)安生(やすお) (享年67歳)

東京演劇アンサンブル俳優岩田安生が、
2009年10月24日午前4時26分肺がんのため逝去いたしました。
謹んでご通知申し上げます。
通夜・告別式は下記の用の取り行います。

通夜 10月26日(月) 18:00~
告別式 10月27日(火) 11:00~
場所 源正寺太子堂
〒180-0012 武蔵野市緑町1-6-7
TEL:0422-51-2405 FAX:0422-52-0322
喪主 岩田廸子(みちこ)(妻)
施主 岩田翼(長男)

※なお、供花などのお問い合わせは、
(株)愛貴セレモニー(TEL:0120-745-855)までお願いします。


岩田安生 プロフィール
1942.1.19生
岩手県出身 1964年東京演劇アンサンブル入団
マウスプロモーション所属

◆東京演劇アンサンブル公演
『母―おふくろ』(ブレヒト・作/広渡常敏・演出)の息子役で初舞台
『常陸坊海尊』(秋元松代・作/広渡常敏・演出)第一の海尊
『日本の気象』(久保栄・作/広渡常敏・演出)小日向
『アルフレッドとヴィクトリア』(フリード・作/広渡常敏・演出)アルフレッド

◆外部出演
G.com金の卵シリーズ三部作
モミュス『灯台』『川べりの部屋』
新人会『日々の敵』
アリストパネスカンパニー『聖者のお水』「パラオ島の憂鬱」
◆洋画吹き替え
『チャングムの誓い』『タイタニック』『十二夜』『ミス・マープル』『ホワイトハウス』『アウトブレイク』等
◆アニメ
『シャーロットの贈り物』『アラジン』
『サザエさん』伊佐坂先生
◆朗読
東京ルネッサンス『ラブレター』『鉄道員(ぽっぽや)』
江国香織『晴れた空の下で』
井上靖『斜面』
サマセットモーム『ランチ』

東松島高校、演劇合宿。

2009-08-07 00:12:53 | Weblog
毎年お世話になっている東松島高校での演劇合宿。
そんな旅先から、
がんばってるお便りが来ているので、
紹介します。

今日は授業が3日目で、
読み稽古から立ち稽古に入るくらいの日。
4日目の明日が本番なので、
みんなセリフと動きを覚えるのに必死。
朝はたどたどしかった子も、
午後の最後には、
ちゃんと舞台に立てます。

5班あるので、
ずっと舞台を使うことはできないので、
食堂、柔道場、教室などに別れて練習します。

写真はS班の3日目午後の授業で、
二幕のはじめから二幕途中までのシーンの一部。




写真は柔道場。


授業が終われば、
今度は先生と講師が力をあわせて、
舞台、照明、シーン作りなど、本番を迎えるための準備をします。
今日は、まだまだ夜が長い!


明日は本番なので、素敵な舞台を完成させるために、
みんな必至。
生徒も必至。

先生とシーン作り


自分の本番のように、緊張します。

from S


さてさて、
明日はうまく、行くでしょうかぁ…。

研究生の発表会。

2009-03-11 17:28:37 | Weblog
今日は研究生のソング発表会。
研究生2人に加えて、
1人の若手劇団員の3人での発表。
それぞれ1年間やってきた曲の中で、

好きな曲を2曲。
あとは3人で歌いました。
緊張して、
なんというか、
ほほえましいですねぇ。
写真

写真

写真

写真

さて、
そんな研究生の公演が、
来月早々にございます。
入場無料ですので、
ぜひ、ごらんいただき、
いろいろとご指導、ご鞭撻いただきたいと思います。
これからの若い俳優たちの、
力になると思います。

東京演劇アンサンブル研究生公演
赦せない行為
作=森本薫
演出=入江洋佑

出演
A=坂本勇樹・小山えみ
B=三木元太・木戸真紗美

4月4日(土)19時
4月5日(日)14時
ブレヒトの芝居小屋

みなさまのご来場をお待ちしております。

突然の来客!!

2008-08-14 12:00:39 | Weblog
11日の月曜日は、今度の公演のパンフレット編集会議だったのだが、
突然の来客で予定変更。
歓迎会??? になりました。

1999年に『桜の森の満開の下』のロシア・ブリヤート公演でお世話になった俳優さん。
突然の訪問でした。

写真

彼はいまや、
ブリヤート劇場(ロシア)の芸術監督だそうな。
旧交を温めました。

写真

昨日の打ち上げの残りの材料があったので、
マーボ茄子、
ナスの揚げ出し、
かぼちゃ・玉ねぎ・ピーマンのてんぷら、
ざるそば、
オニオンサラダ、
という感じでした。
ずいぶん盛り上がりました。
楽しんでくれたかしら?

ブリヤートというのは、バイカル湖のほとりにある、
モンゴル系ロシア人の国。
しかし、ソビエト時代から、
“支配”というか“従属”させられてきた。
ブリヤート語ではなくロシア語を強制させられ、
モスクワに従うことを強要されてきた。
それでも彼らは言語を守り、
文化を守り、
モンゴル人の誇りを守ってきた。
大地や、自然や、精霊に感謝しながら、
日々をすごす生活。
雄大な草原の景色が浮かんでくるようだ。
ちなみに、当時、僕は、留守番でした。

上演したオペラ劇場は、
第二次世界大戦後に、
捕虜となった日本人たちが建てた劇場。
いわゆるシベリア抑留者たちだ。
歴史はいまだ、
複雑に絡み合ったまま、
簡単に解決できないところで、
進んでいることを実感した旅だったように思う。

ロシアの、
いわば辺境からの来客。
良くぞ来てくれました。
再会というのは、
いつもうれしいものなのだ。

ジャーナリズムの力

2008-06-30 18:05:00 | Weblog
今日、『セチュアンの善人』の旅班が、
東北公演に旅立ちました。
一方では、
『パパおはなしして』の公演班は、稽古が佳境。
旅公演初日まで、10日。
がんばれ~!!

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最近、
次の公演に向けて読んでる本が何冊かある。

先日読み終わった、
アメリカ人ジャーナリスト、
ジョン・ハーシーの書いた『ヒロシマ』。
敗戦直後の広島で取材し、
6人の被爆者のインタビューを構成して書かれたルポ。
その構成力と圧倒的な筆力に、
時代を越えたエネルギーを感じた。
熱いエネルギーではなく、
非常にクールで乾いたエネルギーだ。

現代では、
日本だけでなく、
世界的にジャーナリズムが信用できない時代になってしまった。
マスコミはまず疑え。
そうしなければ、
自衛できないほど荒んだ状況である。
良心的な反権力的なものや、
タブーを侵すものは排除されている。
受け手である僕らは、
よっぽどの高度な知識を持つか、
ネットのような匿名性を利用した情報から、
真理を追求しなければならない。
しかし、
やはりその場合も、
莫大な情報から取捨選択しなければならず、
やはりその発信源が誰か、
ということになってくる。

つまり、
報道にしろ、
批判にしろ、
評価にしろ
匿名性には疑心暗鬼で、
マスメディアには不信感で、
信頼できる情報源からの発信しかないのが現状だと思う。

『ヒロシマ』がアメリカで出版されたのは、
1947年。
敗戦から僅かに2年。
アメリカでは原爆の事実が正確には伝わっておらず、
新型爆弾が戦争を終わらせた、
という認識が圧倒的だった。

そんな時代に、
この本は大きな衝撃を与えた。
全米中が、
自分たちの軍隊が選択したあまりにも恐ろしい行為を、
初めて知った。

その反響は大きく、
世界各地で出版・翻訳され、
ドラマや芝居になり、
世界がようやく“原爆の真実”を知ることとなった。
読者からは、
インタビューされた人たちへの励ましの手紙や、
様々な形での寄付が寄せられた。

ジョン・ハーシーは、
この本のあらゆる利益を世界平和の為に寄付し、
日本の出版に際しても無料で権利を譲渡した。
日本の出版者たちもまた、
被爆者たちのために、
そのすべての利益を使うことにした。
その流れは、
現在でも続いている。

時代の違いと一言で片付けることは簡単だ。
しかし、
ジャーナリズムには、
人の心を動かす力があるのは確かだ。
書き手の能力はもちろんだが、
やはり、
受け手の能力、
とりわけ、素直さやナイーブさが必要だろう。

僕はもっともっと世界のことを知りたい。
世界で何が起きているのか。
ジョン・ハーシーというジャーナリストの出会いは、
知ることこそ、
僕の大きな欲望の一つなのだと、
あらためて思い出させてくれた。
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光州

2008-06-03 14:37:29 | Weblog



この前映画を観た。
『光州5・18』という、
光州事件を扱った映画だ。

ボクは、
この事件のことを知らなかった。
知ったのは、
2003年に『走れメロス』で韓国公演をしたときだ。
といっても、
紙の上、文字の上で知るだけで、
それが何か、
実感として、感じることはなかった。
ニュアンスとして、
中国の天安門事件みたいな感じかな、
と思ったりもした。
日本で言えば、東大安田講堂か。

そんな光州(クワンジュと読みます)に、
公演で行った。
この地で『走れメロス』を公演することの意味を、
あの時は、はっきりとわかっていなかった。
あの時も、行ってみて、わかったことのほうが多かった。

あのときの日記をめくってみる。(中省略)

光州は抗日闘争と民主化運動の地。
その地をメロスが走る。
ソウルに比べ田舎のイメージがあったが、
韓国でも5大都市の一つということもあり、
けっこう栄えている。
ただ、広い町で、移動は車がなければ無理。
ぼくらの劇場は、5.18記念会館と言う名前で、
5.18
記念公園の中にある。
とても意味ある劇場であり、
この公園の記念碑には
「最も重要な場所のひとつ」
と書かれている象徴的な場所でもある。
公園の大きなオブジェの地下には、
小さな地下室があり、
5.18
事件で亡くなった約200人の若者の名前が書かれている。








このときは、
この圧倒的なモニュメントの持つ迫力に、
ただただ、見ることしかできなかったけど、
いま、もう一度行ってみたいとも思う。

映画の影響も、あるかな。

この光州事件による市民の死者は、
政府発表によると200人。
しかし、
実際には、2000人を越すと言われている。
まだ思想統制が強い、
軍事政権時代。
国家は市民に銃を向けた。

先に銃を向けたのは国家だ。
その理不尽な弾圧に、
市民が銃を取った。

その後の韓国の民主化への動きを思うと、
歴史的なターニングポイントでもあった。
ぼくは知らないことが多すぎる。
ただ、このような、
何かのきっかけは、大事にしたいと思う。
ここのとこ、
ドキュメンタリー映画や、
多くの本を読んで、
そういうきっかけになるものが多かった。
まるでシャワーを浴びるよう。
それでも、
知らないことを知るということは、
大切なものであれば、あるほど、
気分がよく、また、
重い気持ちとを同居させることになる。

とりとめもなく、書いたけど、
映画に限らず、
こうやって刺激を受けるのは、良いなぁ。
忘れないうちに、
書いとこうと、ただ、思ったことでした。