a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

北へ、南へ

2008-09-20 10:50:37 | 東京公演
『夜の空を翔ける』
公演無事終了しました。
HPのトップにもありますが、
舞台装置として、
大いに活躍した“ブレゲ14型機”。
あまりにかさばるので、
倉庫にはしまっておけない。
泣く泣く分解しておりますが、
できれば、
どこかに引き取ってほしいと願ってやみません。
そんな思いがあったところへ、
問い合わせがありました!
うまく行けばよいなぁ、と思います。

『セチュアンの善人』班は、
岩手県の水沢の高校合同公演に出発しました。
その後もしばらく東北で公演し、
来月は関東、東海、九州へと旅していきます。

『おじいちゃんの口笛』班は、
文化庁の本物の舞台芸術体験事業のワークショップに、
九州の南部に行きます。
公演は11月から約1ヶ月弱、
同じく九州南部を回ります。

まさに、北へ、南へ、です。

『おじいちゃんの口笛』は、
10月末に、
GPを都内の小学校の体育館でする予定です。
大々的な一般公開ではないのですが、
観劇ご希望の方は、
お問い合わせいただければと思います。
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幸福は義務の中に

2008-09-14 12:08:49 | 東京公演
現在上演中の『夜の空を翔ける』は、
副題に『-サン=テグジュペリの生涯』とあります。
実在した武蔵関にある共同経営のパン屋の若者たちの話なのですが、
その彼らが、『星の王子さま』のお芝居の準備をしている。
その中には、作者の時代の話が交錯してくる。
そんな感じで話が展開していきます。

自らが実際に飛行士であった作家サン=テグジュペリは、
未知の航路を開きながら、
郵便航空事業に携わっていた。
まだ、飛行機が木造に帆布と言う時代。
今回の公演では、
その飛行機の20分の1のモデルを、
ほぼ当時のものと同じ形で再現しています。

写真

こんな木造のものが、
空を飛んでいたとは・・・。
いかに危険をはらみ、
性能に頼ることなく、
飛行士の技術と経験が必要とされていたのだろうかということは、
想像に難くない。

写真

今回の上演のためのパンフレットには、
「同時代を生きる」の特集として、
現代の小集団や、生活の場所で、
闘っている人たち、
地に足をつけて生きている人たちから、
文章を寄せてもらった。
呑み屋のお兄ちさんから、
学校の先生まで、
さまざまな人たちから文章を寄せてもらった。
日本だけでなく、
アイルランドの友人からも文章を寄せてもらった。
パンフレットの「同時代を生きる」特集のトップなので、
ぜひ、読んでもらいたいと思っています。
今、コークでドクターとなっている彼女が書き付けた言葉。
「幸福は義務の中に」
サン=テグジュペリの書いた『夜間飛行』に出てくる言葉。
彼女の仕事もまた、
まさにその言葉とおりの仕事だと思う。

僕らもそう言える演劇でありたいと思う。
僕らにしかできない、
僕らがやるべき演劇。
それができる時、
幸福であり、やはりそれもまた、芸術家の義務なのだと。
ブレヒトの言葉を借りれば、
「世界の再現」かもしれないし、
ウェスカーの言葉を借りれば、
「命をかけた行為は、命をかけた行為を生む」ということかもしれない。
いや、タリさんの言う、
「あたらしい言葉を生み出す」ということが、
そうかもしれない。
答えはない行為。
それを続けること・・・そう思うのです。

「幸福は義務の中に」
そう言える仕事を、
やはり見つけ出したいと思う。

今回のパンフレットも、
読み応えのあるものができました。
ご来場いただけるみなさま、
まずは、手にとってみてくださいね。
今回は、珍しく、
劇団員同士の「他己紹介」もあったりします。
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連日、連夜。

2008-09-10 12:39:10 | 東京公演
稽古場は深夜遅くまでだったり、徹夜だったり、
稽古に作業に続いている。
なにしろ、
Wキャストなので、
どうしても稽古時間が倍近くになる。
道具作り、衣裳制作、照明のシーン作りなどなど・・・。
どれも俳優たちも含め、みんなでやることなので、
当然稽古が終わってからになってしまう。

照明プランナーは、
仕事を終えてうちに帰ったら、 サッカー代表戦が生でやっていて、
が日本2-0でリードしていたとのこと、
ということは、すでに後半近くの頃に、 ようやく帰宅したということだ。
つまり、早朝4時半過ぎだ。

舞台監督は、
この4日、
ずっと劇団に泊まってるとのこと。

昨日は、
深夜1時を回って稽古終了。
演出家も、粘りに粘ってます。

最後まで、
息も抜けない稽古場で、
A班、B班とも、
それぞれの色のある舞台になりそうです。

初日は、
あの、9月11日であり、
チリのピノチェトが軍事クーデターによって、
ビクトル・ハラらが逮捕された日でもある。
そんな日に、
初日を迎えるのも、
なんだか、とっても意味があるように思ってしまうのです。

いよいよ、
明日、
初日。


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夜の空を翔ける

作=広渡常敏
演出=松下重人

キャスト(Wキャスト)
役名=A班/B班
菅原圭介=竹口範顕/熊谷宏平
菱山六郎太=公家義徳/大多和民樹
浅野洋平=尾崎太郎/松本暁太郎
佐藤麦子=ささき未知/清水優華
杉森淳子=洪美玉/樋口祐歌
篠田耕助=浅井純彦/篠澤寿樹
小山由美=冨山小枝

2008年9月11日(木)~17日(水)
ブレヒトの芝居小屋

A班 11日・14日・15日・16日=19時 13日=14時
B班 12日・13日・17日=19時 14日・15日=14時



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かんじんなことは、目にみえないんだ

2008-09-04 16:55:53 | 東京公演







そうなのだ。
あまりにも有名な、
『星の王子さま』のセリフだが、
稽古場でこの言葉を聞くと、
ドキッととする。

いま、稽古場では、
タリさんの思想を追体験しながら
『夜の空を翔ける』に取り組んでいる。
なぜタリさんが、
この芝居の中で、
劇中劇や、サン=テグジュペリの生涯を絡めたのかが、
わかってきたような気がする。

この国では、
かんじんなことは、目に見えないんだ。
サン=テクスの書きつけたこの言葉が、
そのままあてはまってしまう。
誰も、かんじんなことをなかなか教えてはくれない。
見せてくれないんだ。
もったいつけたりしてるわけじゃない。
目に見えたら、困ることが多いからだ。
デジタルで、効率利益優先の現代では、
何事もメジャー思考がはびこっているが、
ぼくらは、結果としてではなく、
好んでマイノリティの精神を追求している。
それは負け惜しみでも、なんでもなく、
メジャー志向の暴力性を感じているからだ。
けれど、芝居にはお客さんがいなきゃいけない・・・。
そんな思いが交錯しながら、
稽古場も葛藤しつつ、苦しんでいる。
日本中のマイノリティの小集団の人たちに観てほしい作品なのだ。

東京演劇アンサンブルにしては珍しくWキャストで臨むのも、
この作品を通して、
劇団を再構築していきたいという意気込みがあるからだ。
ぼくたちは、これからどんな集団を作れるのか。
そのことが詰まった作品なのです。

「あんた、心で見なくちゃ、
ものごとはよく見えないってことさ。」

演劇もやはり、そうありたいと思う。

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夜の空を翔ける

作=広渡常敏
演出=松下重人

キャスト(Wキャスト)
役名=A班/B班
菅原圭介=竹口範顕/熊谷宏平
菱山六郎太=公家義徳/大多和民樹
浅野洋平=尾崎太郎/松本暁太郎
佐藤麦子=ささき未知/清水優華
杉森淳子=洪美玉/樋口祐歌
篠田耕助=浅井純彦/篠澤寿樹
小山由美=冨山小枝

2008年9月11日(木)~17日(水)
ブレヒトの芝居小屋

A班 11日・14日・15日・16日=19時 13日=14時
B班 12日・13日・17日=19時 14日・15日=14時

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子どもキャンプに参加して

 今回、子どもキャンプに東京演劇アンサンブルの仲間と参加できたことは、とても嬉しかった。
 朗読『どんぐりと山猫』『朝についての童話的構図』もあんなにステキなロケーションで聞くとすっかり宮澤賢治の世界に入ってしまう。稽古場では頭の中で広がっていた風景が、キャンプ場では目の前の山や木や心地よい風が、賢治の言葉と一体になっている様だった。朗読の感想を合評会ですぐに聞けたのも良かった。中高生や青年の感想を聞くと普段から子どもサークル会を積み重ねていることがよく分かったし、小学生の意見をまわりが引き出していたのも、5回の班会をしっかり作ってきたからだと思った。
 キャンプファイヤーでの『銀河鉄道の夜』の群読は、劇場の活動とむすびつけられていて言葉が一つひとつ胸に突き刺さってくるようだった。とても感動した。機会があればアンサンブルの他の仲間にも聞かせてあげたいくらいだった。(芸術祭でやらないかな?)みんなの“銀河”への思いを体で感じることができて、作品を作る大きな底力になった。私たちも芝居をしっかりつくっていこう。かわさきに負けない集団をつくろう。
 一緒に参加したアンサンブルの仲間も、私と同じことを感じたのじゃないかなぁ。
 今劇団では、9月公演『夜の空を翔ける』の稽古の真最中です。麦子のセリフに「自分の意見のまわりに他の人々を集めたって、そんなもの、ほんとうの集団じゃないと思うの。肝心なことは自由に喋ることよ・・・<中略>・・・自由に自分の言葉を喋りあえれば、それが集団なのよ。」とあるように、そんな喋りあう集団を私たちもつくっていきたいし、めざしていきたい。稽古場を通して、今回のキャンプを通して感じました。
                                 (Chi)
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星の王子さま

2008-09-02 15:48:05 | 東京公演
今度の上演には、
『星の王子さま』が出てきます。

写真


写真

パン屋で働く人々が、
『星の王子さま』を芝居でやろうとする。
劇中劇として、出てきます。


サン=テグジュペリの作品の中で、
あまりにも有名なこの作品。
彼の生涯と重ねながら、
舞台の中では進行していきます。



『星の王子さま』が大好きな、あなた!
そんなあなたも、ブレヒトの芝居小屋に、
芝居を覗きに来てはいかがでしょうか?

東京演劇アンサンブルならではの、
『星の王子さま』が観れるかもしれません・・・。


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写真

夜の空を翔ける

作=広渡常敏
演出=松下重人

キャスト(Wキャスト)
役名=A班/B班
菅原圭介=竹口範顕/熊谷宏平
菱山六郎太=公家義徳/大多和民樹

\浅野洋平=尾崎太郎/松本暁太郎
佐藤麦子=ささき未知/清水優華
杉森淳子=洪美玉/樋口祐歌
篠田耕助=浅井純彦/篠澤寿樹
小山由美=冨山小
2008年9月11日(木)~17日(水)
ブレヒトの芝居小屋


A班 11日・14日・15日・16日=19時 13日=14時
B班 12日・13日・17日=19時 14日・15日=14時
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