a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

新たなヒロインが生まれる。

2013-01-21 14:58:06 | 東京公演


2013年1月は、
『忘却のキス』の稽古で始まった。
今回の仕事で、はじめてご一緒するスタッフ陣もそろい、
緊張感のある稽古初日だった。

別にほかの劇団のことを詳しく知っているわけでもないのだが、
東京演劇アンサンブルは、
若い俳優に、とても早く一度はチャンスが訪れる。
もちろんまんべんなく、公平に、というわけではない。
それでもやはり、
俳優にとってチャンスのある劇団だな、と思う。

そのチャンスをものにできるかどうか、
それが、
また次のチャンスを呼び込むことになる。
男も、女も。

キャスティングが発表されるとき、
その、きらりと光る配役を見つけると、
嬉しくなってしまう。
今回は、ともこの抜擢は、まさに光キャスティングであり、
彼女にとっての大きなチャンスとなる。



ボートー・シュトラウスの、
なかなか一筋縄ではいかないこのテキストを、
演出の公家義徳は、力強いスタッフ陣を集め、
奥行きのある舞台にしていこうと試みている。
この作品に描かれている、
年上の男と、若い女の愛の物語…。
やはり、
この女が魅力的であればあるほど、
作品が魅力的になるといっても過言ではない。

いつも稽古場に一番に来ていて、
掃除をしたり、
お茶場の用意をしたり、
そんなことが自然にできてしまう。
普段はシャイで、
なかなか言葉にしないことも多いのだが、
いざ、言葉にするときの思い切りの良さは、
思わず、ずっと眺めていたいと思うほど、きっぱりしている。
時にその切れ味の良さで、自分も切り裂いてしまうという、
不器用さも、若いから、というだけではないだろう。

まだまだ奥行きのある彼女の魅力が、
たくさん舞台からあふれてくれば良いな、と思う。
研究生公演『桜の園』で存在感を示していたともこ。
研究生のソングの発表会で、
とっても魅力的だったともこ。
女優として舞台にいる、彼女が新たなヒロインとして、
芝居小屋の空間に存在することを、
とっても期待している。



右も左も先輩ばかり。
でも、
物おじなんかしなくて良い。
鮮やかなヒロインのデビューに、どうかご期待くださいませ!!


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東京演劇アンサンブル公演
忘却のキス -赤色のガラスケース-

作  ボートー・シュトラウス
訳  大塚直
演出 公家義徳
音楽/かとうかなこ
舞台美術/池田ともゆき
照明/大鷲良一
映像/高橋啓祐
衣裳/稲村朋子
音響/勝見淳一
宣伝美術/本多敬+奥秋圭
舞台監督/入江龍太
制作/小森明子 太田昭

2013年3月1日(金)~10日(日)
ブレヒトの芝居小屋
全席自由(予約時に整理番号発行)

3月1日(金)19時
3月2日(土)14時
3月3日(日)14時
3月4日(月)19時★
3月5日(火)19時★
3月6日(水)19時☆
3月7日(木)19時☆
3月8日(金)19時☆
3月9日(土)14時
3月10日(日)14時


前売一般:3800円
前売学生:3000円
当日:4500円

★=4日・5日=Low Price Day = 2500円

☆アフタートークあります。
詳細はwebにて

【PC】http://www.tee.co.jp/stage-shoukai-image/kiss/kiss.html【携帯】http://www.tee.co.jp/tee-mobile-new.htm
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