チーム駿河湾

静岡県水産技術研究所の職員が公私を問わず入手した静岡の海、漁業、海の生き物の旬な情報を発信します。

シラス解禁

2012年03月30日 | 日記
 3月21日にシラス漁の操業が始まりました。しかし、漁況は低調に推移しています。1日取れても翌日操業するとCPUEは大きく減少するといった状況で、西風も強いため、操業日数も少なくなっています。
 3月21日の駿河湾内のシラスサンプルを測定しました。種組成はマシラスが重量で80%を占めており、残りはカタクチシラスでした。両種とも大きく、マシラスはかえりサイズも混じってました。


 今、遠州灘に黒潮から波及した19℃台の暖水舌があり、それが沿岸まで影響してくると漁況が好転する可能性があります。


小笠原諸島周辺のカツオ

2012年03月29日 | 日記
 御前崎港に小笠原諸島周辺(水温19.5~20.2℃)で漁獲されたカツオ18.7トンの水揚げがありました。体長範囲は38~66cmで41 cm と55cmにモードがみられました。体長55 cm前後の個体は、身に脂がのっていました。体長41cm前後の個体は今後、日本近海に北上すると思われます。船頭の話しでは、鳥付き・ソナーによる操業で、前回見えていたオキアミの魚探反応は見えなくなったとのことでした。


カツオの水揚げ風景


カツオの体長組成


皮の下に脂がのったカツオ

小笠原諸島周辺のカツオ

2012年03月22日 | 日記
 御前崎港に小笠原諸島周辺(水温19.7~20.7℃)で漁獲されたカツオ10.8トンの水揚げがありました。体長範囲は38~65cmで57cmにモードがみられました。体長57 cm前後の個体は、身に脂がのっていました。また今後、日本近海に北上すると思われる40 cm前後の個体が僅かですが混ざっていました。船頭の話しでは、鳥付き・ソナーによる操業で魚群は徐々に増えてきているようで、魚探にはオキアミらしいものが多数映っていたとのことでした。


カツオの体長組成


皮の下に脂がのったカツオ


体長40cm前後のカツオ

小笠原諸島周辺のカツオと伊豆諸島周辺のクロマグロ

2012年03月19日 | 日記
 御前崎港に小笠原諸島周辺で漁獲されたカツオ9.8トンの水揚げがありました。体長範囲は44~65cmで59cmにモードがみられました。船頭の話しでは、鳥付き群で操業しており魚群は少ないとのことです。また、伊豆諸島周辺で漁獲されたクロマグロが200kg水揚げされていました。体長範囲は53~61cmで59cmにモードがみられました。


水揚げされたカツオ


カツオの体長組成


クロマグロの体長組成

「チリメンモンスターをさがせ」イベント参加

2012年03月14日 | 日記
 「チリモン」という言葉をご存知ですか?「チリメンモンスター」の略で、シラスに混ざる様々な生物を、その多様性からモンスターに見立てた言葉です。近頃はこのチリモン探しが子供たちの間で静かなブームになっています。
 このチリモンの仕掛け人である「きしわだ自然友の会」が、3月11日に静岡科学館る・く・るでイベント「チリメンモンスターをさがせ」を開催したため、勉強を兼ねてお手伝い講師として参加しました。
 当日は、親子連れを中心に100名以上の方に参加していただきました。皆さんは標本から様々な生物を見つけ出し、子供はもちろん大人にも楽しんでいただけたようでした。今後も自力でチリモン探しを考えていらっしゃる方も何人か見受けられました。
 当日自由参加にもかかわらず、常に参加枠が一杯になる大盛況で大変驚きました。このような教育イベントに対する関心の高さを改めて実感しました。
 海と地域の食文化、それをつなぐ水産業へ興味を持っていただくには、このチリモン探しは絶好の教材であると感じました。