チーム駿河湾

静岡県水産技術研究所の職員が公私を問わず入手した静岡の海、漁業、海の生き物の旬な情報を発信します。

駿河湾口沖のカツオ

2013年05月30日 | 日記
 5月27日、静岡県の駿河湾口沖で漁獲されたカツオ6.3トンの水揚げが御前崎港でありました。体長範囲は39~51cm(体重1.1~2.7kg)で、体長45cm(体重1.8kg)にモードがありました。漁獲位置は伊豆諸島の東を北上している黒潮から駿河湾口沖(西方向)へ暖水が延びた場所に当ります(楕円で示す)。


水揚げされたカツオ


カツオの体長組成


5月27日の海況速報(水温図)

調査船駿河丸による第2次カツオ調査

2013年05月29日 | 日記
 5月20~24日に静岡県から千葉県沖の黒潮流域で、県調査船駿河丸によりカツオの曳縄調査を行いました。主に伊豆半島南沖(34゜25′N、138゜43′付近)と八丈島東側(33゜25′N、140゜13′付近)で鳥群れが付いたカツオ群を発見し、カツオ32尾(体長41~65cm)を漁獲しました。 
 4月の調査に比べ、調査日数(距離)は長く、カツオの群は多く確認することができましたが、漁獲したカツオの漁獲尾数は少なくなりました。


航跡図


釣り上げたカツオ


カツオの体長組成

駿河丸シラス調査

2013年05月23日 | 日記
 解禁(3月21日)以降のシラス漁は4月になってから順調な漁が続いています。1日1ヶ統当り漁獲量が1トンにも及び、盛漁期の目安である400kgをはるかに越える漁が続いています。
 この好漁がいつまで続くかが、気になるところです。水産技術研究所では調査船駿河丸を用い、駿河湾の中央やシラス漁場の沖でイワシの卵やシラス加入前のイワシ仔魚がどの程度分布しているかの調査を行っています。
 5月は1、2、15日に調査を行いました。その結果、沖合いでのイワシ卵や仔魚の分布量は少なく、今後の漁況が心配な状況であることがわかりました。
 下の写真は、5月15日のシラス調査の伊豆半島松崎沖のサンプルに含まれていたブリ稚魚(もじゃこ)とメジナ稚魚です。採集時には潮目が複雑に分布しており、流れ藻があったためブリ稚魚(もじゃこ)が入ったものと思われます。今年は、ブリ稚魚とメジナ稚魚が多いような気がします。

ブリ稚魚(もじゃこ)

メジナ稚魚

黒潮南側のカツオ

2013年05月09日 | 日記
 5月7日に静岡県沖の黒潮南側で漁獲されたカツオ12.7トンの水揚げが御前崎港でありました。体長範囲は39~62cm(体重1.1~5.3kg)で、体長44cm(体重1.7kg)にモードがありました。現在、黒潮が蛇行(沿岸から離れて)しており、その最も沿岸から離れた場所の近くで漁獲されたことから、黒潮の蛇行が影響して漁場形成されたと考えられます。


水揚げされたカツオ


カツオの体長組成

黒潮流域のカツオ

2013年05月07日 | 日記
 4月30日、静岡県沖の黒潮流域で漁獲されたカツオ4トンの水揚げが御前崎港でありました。体長範囲は39~66cm(体重1.1~6.5kg)で、体長43cm(体重1.6kg)と体長59cm(体重4.5kg)にモードがあり、前者は県西部、後者は県東部の沖合で漁獲されました。体長40cm台前半の群れは、例年、三陸沖で漁獲の主体となるので、今後東へ移動すると考えられます。


カツオの体長組成