チーム駿河湾

静岡県水産技術研究所の職員が公私を問わず入手した静岡の海、漁業、海の生き物の旬な情報を発信します。

黒潮内側域のカツオ

2012年07月19日 | 日記
 7月19日に御前崎港に黒潮内側域で漁獲されたカツオ2.6トンの水揚げがありました。体長範囲は33~56cm(体重0.6~3.7kg)で49cm(体重2.4kg)モード群が主体で39cm(体重1.1kg)モード群も見られました。これまで伊豆諸島周辺で漁獲された44cmモード群と異なることから、新たに静岡県沖に加入した群れと考えられます。


水揚げされたカツオ


カツオの体長組成

伊豆諸島南部のカツオ

2012年07月10日 | 日記
 7月9日に御前崎港に伊豆諸島南部で漁獲されたカツオ16.6トンの水揚げがありました。体長範囲は31~60cm(体重0.5~4.7kg)で44cm(体重1.7kg)モード群が主体で37cm(体重0.9kg)モード群も見られました。漁場の表面水温は約25℃でカツオの産卵水温(24℃以上)を超えており、体長44モード群の生殖腺(卵巣)はやや発達していました。


水揚げされたカツオ


カツオの体長組成


カツオ(雌)の生殖腺

桜えび産卵調査

2012年07月03日 | 日記
毎年、サクラエビの産卵時期(6月下旬から10月頃まで)に県桜えび漁業組合が4か所で産卵調査を実施しています。このうち、駿河湾の富士川沖と蒲原沖の2点は、由比港漁協の青年部が調査を担当しており、今年初めての産卵調査(6月29日)に同行しました。
当日はナライが吹いたので少々波が高かったのですが、無事に調査を終えることができました。
今後、産卵調査は4~5日ごとに10月まで実施し、秋漁(毎年10月下旬から12月まで)や翌年の春漁の資源状態を予測するデータとして使用します。



9:30 朝、しらすの水揚げを終えたばかりの漁船に、水深水温計や卵稚仔採集用のネットなどを準備して、調査地点(2箇所)に向け出港します。



10:30 最初に、富士川沖で、水深水温計(黄色いバケツの中の黒い棒、水深約200mまで沈めて計測)とプランクトンネット(丸く白いネット、水深50mを鉛直曳き)で調査開始です。



10:45 採取した桜えびの卵や幼生などをサンプル瓶に入れ、ホルマリンで固定します。
同様に蒲原沖で実施し、12時ごろに帰港。水温等のデータを整理して調査は終了です。なお、サンプルの分析は後日行います。


伊豆諸島南部のカツオ

2012年07月02日 | 日記
 7月2日に御前崎港に伊豆諸島南部で漁獲されたカツオ12トンの水揚げがありました。体長範囲は35~54cm(体重0.8~3.3kg)で44cmモード群が主体で37cmモード群も少し見られました。船頭の話しでは、黒潮の内側(沿岸より)には、カツオ群は見えないとのことでした。また、37cmモード群は漁場でよく見られるようになってきた模様です。


水揚げされたカツオ


カツオの体長組成