チーム駿河湾

静岡県水産技術研究所の職員が公私を問わず入手した静岡の海、漁業、海の生き物の旬な情報を発信します。

クロマグロ

2011年09月21日 | 日記
駿河湾内にクロマグロが入ってきています。

9月11日に西伊豆田子港内で、クロマグロが釣り上げられました。数日前から港内を遊泳していたそうです。釣り上げられたクロマグロは120cm、25kgであったそうです(静岡新聞による)。
また、9月12日には当所職員が沼津内浦港内を遊泳する2~3尾のクロマグロを見ています。同じ日に沼津大瀬崎のダイビングスポットにも出現し、写真に撮られ、ダイビングショップのHPに掲載されています。

沼津の内浦湾では、江戸時代から大正時代にかけてマグロを対象にした建ち切り網が盛んに行われていました。昭和初期にもその名残があり、2~8月を中心に最大200kgのクロマグロが漁獲されていたことが記録されています(日本水産学会誌)。

海況速報では、9月8日から12日にかけて、26℃の暖水が駿河湾へ進入したことを示しています。クロマグロの湾内への出現と関係あるかもしれません。

養殖用ヨコワ(クロマグロ幼魚)

2011年09月09日 | 日記
7~9月に伊豆半島周辺でひき縄により漁獲されたヨコワ(体重200~300g程)が、西伊豆町田子の湾内のイケスで蓄養されています。1つのイケスに約1000~1200尾が入っています。この後、田子から奄美大島へ船で運び、約2年半養殖し出荷されます。
奄美大島には、現在30~150kgの魚体のものがいるそうです。

イケス(約10m×10m)

餌をとるヨコワ

古い写真から

2011年09月02日 | 日記
 足の遅い台風12号の影響にやきもきしています。当初の進路から西にずれて、静岡県上陸はなくなったようですが、台風のうねりは8月31日から高い状況が続いています。被害のないことを祈るばかりです。

 当所の古い写真に巨大な波浪の写真がありました。昭和54年10月19日撮影と思われる写真です。当所の敷地前面の防波堤に台風20号のうねりが押し寄せ、砕けた状況を撮ったものです。砕けた波の高さは15mに達していると見られます。


 この当時は、防波堤の前は海となっており、テトラが据わっているだけで、良い釣り場であり、腕白小僧たちの夏の泳ぎ場だったそうです。今は埋め立てられている(下の写真)ので、このような光景はありえませんが、二つの写真を見比べることで自然の猛威を感じることができます。