チーム駿河湾

静岡県水産技術研究所の職員が公私を問わず入手した静岡の海、漁業、海の生き物の旬な情報を発信します。

相模湾のカツオ

2013年07月25日 | 日記
 7月22日、相模湾で漁獲されたカツオ5.9トンの水揚げが御前崎港でありました。体長範囲は42~56cm(体重1.4~3.8kg)で、体長48cm(体重2.2kg)にモードがありました。
今回の水揚げ時には標識が付いたカツオが見つかり、平成25年2月に日本の南の熱帯域で放流された個体でした。


水揚げされたカツオ


カツオの体長組成

伊豆諸島周辺のカツオ

2013年07月18日 | 日記
 7月17日、伊豆諸島周辺で漁獲されたカツオ11.6トンの水揚げが御前崎港でありました。体長範囲は41~56cm(体重1.3~3.8kg)で、体長49cm(体重2.4kg)にモードがありました。漁獲した場所の水温が、産卵可能な24℃になっていることから生殖腺は発達してきています。


水揚げされたカツオ


カツオの体長組成

サバ棒受網漁船に乗船しました(その4)

2013年07月10日 | 日記
 網が絞られてきたら、魚の取り込みです。次の写真のように大たもで魚倉に入れます。投網から魚の取り込みまで10~20分ほどです。

 網裾が上がった時点で船長は集魚灯を点け、右舷への餌撒きを遠隔操作で行い、再びサバを右舷側に集め始めます。魚の取り込みが終わり、右舷にサバが集まっていると、次の魚を獲るためにすぐ(その2)で説明した投網作業が始まります。非常に忙しく、大変な漁業だと感じました。

 サバ棒受網漁業の特徴は、1回の揚網での漁獲量が多くないことです。この日は1回の揚網で、多くても大たも3回の漁獲でした。大たもには300~400kg程度入るそうです。一晩にこの作業を30~50回繰り返して、操業を行います。最初に餌付けたサバ群を継続して漁獲していきますが、漁獲が期待できなくなると、別な場所に移動して新たにサバを餌付けて、操業を開始します。この日は1回場所を移動しました。
 次の写真は船の航跡です。


 白い線がこの日の航跡で、赤や青の線で以前の航跡が表されています。航跡は滑らかな線ではなく、不自然な曲線で表されており、投網作業の前の船の回り込みが示されています。
 この日の漁獲は、サバ群が思ったほど浮上せず、通常の半分程度の漁獲量に留まりました。船長は銭州海域が水温22℃台から20℃台に低下したことが大きな原因と見ていました。


サバ棒受網漁船に乗船しました(その3)

2013年07月09日 | 日記
 左舷に集めたサバ群を浮上させるために大傘ランプの緑灯を消灯し、赤灯のみとします。撒き餌は続けられるので、次の写真のような幻想的な風景になります。

 左舷側にサバ群が浮上したと判断すると、船長は一声かけます。それを合図に7段巻ウインチが操作され、船縁に錘の付いた網裾があっという間に上がってきます。乗組員は左舷側に一列に並び、網裾を船内に取り入れ、ボールローラ4基と竹巻ウインチ3基を使用し、加えて手締めで揚網していきます。次の写真は船首近くのボールローラ付近の揚網作業です。ボールローラと竹巻ウインチの操作者と、手で網を締めている乗組員が見えます。竹巻ウインチは向竹を寄せるためのもので、揚網や向竹の寄り具合を見ながら、操作者はスイッチを入れたり切ったりします。

 胴の間付近は大たもによる取り込み作業スペースの関係で、ボールローラがなく、次の写真のように人力で網を締めます。


伊豆諸島周辺のカツオ

2013年07月08日 | 日記
 7月5日、伊豆諸島周辺で漁獲されたカツオ7.4トンの水揚げが御前崎港でありました。体長範囲は39~66cm(体重1.1~6.5kg)で、体長47cm(体重2.1kg)にモードがありました。この日の魚価は450円/kg程度で6月平均289円/kgを上回りました。


水揚げされたカツオ


カツオの体長組成