チーム駿河湾

静岡県水産技術研究所の職員が公私を問わず入手した静岡の海、漁業、海の生き物の旬な情報を発信します。

30゜N付近のカツオ

2012年05月23日 | 日記
 5月21日に御前崎港に30゜N付近で漁獲されたカツオ4トンの水揚げがありました。体長範囲は40~61cm(体重1~5kg)で43cmにモードがありました。体長45cm以上の個体の割合が約6割で、黒潮沿いのカツオ(1~2割合)に比べて高かったです。船頭の話では、32.5゜N以南で漁獲されるカツオは、体長45cm以上の割合が高いとのことでした。また、御前崎から30マイル程度の場所で曳縄により漁獲されたカツオも水揚げされていました。



カツオの体長組成

マサバ資源は増加傾向?

2012年05月22日 | 日記
 マサバは、1970年代に全国で合計140万トンの漁獲量を記録したのを最後に減少の一途を辿り、近年では17万トン程度で推移しています。
 一方、静岡県内の主要4港(伊東、小川、沼津、静浦)による水揚量は、近年は年間1,000~3,000トン程度でしたが、今年は4月までに7,500トン程度の水揚がありました。
 このことが、マサバ資源が増加傾向にあるのかは現時点では不明ですが、依然として、資源水準が低いことには変わりありません。美味しいマサバが食卓に届くようにするためにも、今後も資源の推移を見守りつつ、関係機関と連携をとりながら適切な資源管理を推進していくことが必要です。


打ち上げシラス

2012年05月17日 | 日記
 5月になり、シラス漁況は県内どの生産地でも低調になっています。
黒潮が5月になり、本県沿岸から離れて流れており、これがシラス漁況低調の主因と思われます。

 そのような状況の中、吉田町の海岸でシラスの打ち上げ現象がありました。残念ながら原因については確かなことはわかりませんが、イワシに追われてきたとの話もありました。


 吉田町漁協からもらった打ち上げシラスを測定したところ、大型のカタクチシラスであり、カエリ(シラスが成長し、色が付いてきたもの)も混じってました。

 今後のシラス漁況に関連する情報として以下のようなものがあります。
 5月の駿河湾・遠州灘における駿河丸調査によるカタクチイワシの卵・仔魚採集数は少なめとなっていますが、卵・仔魚が採集されており今後の成長によるシラスへの加入を期待しています。
 FRA-ROMS(水産総合研究センターの海況予測システム)による黒潮の予測では、黒潮系水が本県沿岸に波及するのは5月下旬以降となってます。

黒潮流域のカツオ

2012年05月09日 | 日記
 御前崎港に黒潮沿いで漁獲されたカツオ3.4トンの水揚げがありました。体長範囲は35~52cm(体重1~2.5kg)で43cmにモードがありました。全体の約7割(尾数)が体長42~43cmの個体で占められ、非常に幅の狭い体長組成となっています。このような体長組成の年は、日本近海で好漁になるとの事例もあるので期待したいところです。


水揚げ風景


カツオの体長組成

由比桜えびまつり

2012年05月08日 | 日記
5月3日に由比港漁港で由比桜えびまつり(主催:由比桜えびまつり実行委員会)が開催されました。当日は天候不良などのため、残念ながら予定されていた幾つかの出展が中止になったものの、雨天にもかかわらず多くの人出がありました。

今年は、青年部のブースで、ハダカイワシのつみれ汁や春巻きが売られていました。つみれ汁は、あっさりした味で白はんぺんのような食感でした。
そのほか、東北の震災支援のケガニ等の販売や、富山のホタルイカ、シロエビも販売されていました。


由比さくらえびまつりステージ


雨の中、多くの来場者が来ていました


ハダカイワシのつみれ汁