チーム駿河湾

静岡県水産技術研究所の職員が公私を問わず入手した静岡の海、漁業、海の生き物の旬な情報を発信します。

駿河丸カツオ調査-4月26日の結果-

2011年04月28日 | 日記
 駿河丸は4月25日(月)から27日(水)まで、カツオ分布調査を行いました。26日の結果は以下のとおりです。カツオの魚群は見られませんでした。

 ①では、鳥が群れており、10cm程度の小魚が跳ねていました。②では水温が20℃を超え、黒潮系のきれいな暖水が分布していました。②から北東方向では、トビウオやシイラが確認されました。③では、1ノット程度の駿河湾へ北上する流れがあり、④では北東方向への流れがありました。これらの情報から黒潮系暖水が徐々に駿河湾に近づいているものと思われます。

タチモドキの採集

2011年04月28日 | 日記
 駿河丸により焼津沖で調査をした際に、タチモドキが採捕されました。
 タチモドキは、一見、銀色の魚体からタチウオと間違えそうですが、尾鰭があることや目が頭の縁に接近していることで、タチウオではないことは簡単にわかります。しかし、良く似た種類にヤマモトタチモドキがいて、両者は背鰭と臀鰭の条数で区別します。ピンセットで鰭の条数を計数してみると、背鰭は125、臀鰭は74であり、タチモドキの特徴である背鰭条数120~130、臀鰭70~76に合致しました。

採捕記録
 採集場所 駿河湾焼津沖
 採集日  平成23年4月27日 水深200m
 全長685mm、肛門長284mm、体重121g







夜光虫赤潮

2011年04月22日 | 日記
 4月22日、焼津沖で夜光虫の赤潮が発生していることが確認されました。

 その他、駿河湾内では沼津の内浦湾(20日)、清水港内(21日)で夜光虫の赤潮が見られました。今日(22日)になり、由比港内(下の写真)でも夜光虫赤潮の発生が見られています。

駿河湾内の濁り

2011年04月21日 | 日記
 昨日から今日にかけて(4月20~21日)、駿河丸は駿河湾内でタチウオ、サバの調査を行いました。
 最近の駿河湾内は濁っており、水色が悪くなっています。黒潮が本県沿岸から離れて流れており、黒潮系の暖水波及がないのが大きな要因と考えています。写真は、4月20日夜の大井川沖での魚探映像です。左側は高周波による画像、右が低周波による画像です。高周波では表層から40mまで反応がありますが、低周波では反応が見られません。濁りを捉えたものが高周波での反応で、植物プランクトンやそれらの死骸が濁りの主因ではないかと思われます。
 現在、駿河湾沖で黒潮小蛇行が見られています。それが発達して、東に動くと、本県沿岸に暖水が波及する可能性があり、濁りが一掃されるかもしれません。


駿河丸のカツオ曳縄調査

2011年04月15日 | 日記
 カツオの来遊状況を把握するため4月11~15日に静岡県水産技術研究所の調査船駿河丸により曳縄の調査を実施しました。調査ルートは焼津市小川港から八丈島沖へ向け、黒潮を登り御前崎沖から北上しました。残念ながらカツオの魚群は見られませんでした。4月25~28日の次回の調査に期待したいと考えています。

曳縄調査風景

イナンバ島

八丈島

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