チーム駿河湾

静岡県水産技術研究所の職員が公私を問わず入手した静岡の海、漁業、海の生き物の旬な情報を発信します。

御前崎沖のカツオ

2013年10月25日 | 日記
 御前崎沖で漁獲されたカツオ3.1トンの水揚げが10月23日に御前崎港でありました。体長の範囲は35~60cm(体重0.8~4.7kg)で、体長41cm(体重1.3kg)モード群と体長53cm(3.1kg)モード群の2群が見られました。市場関係者によると脂が乗っている個体があるとの事で、東北沖からの下りガツオが混ざっていると思われます。


水揚げされたカツオ


カツオの体長組成

伊豆諸島南部のカツオ

2013年10月22日 | 日記
 伊豆諸島南部で漁獲されたカツオ6.9トンの水揚げが10月15日に御前崎港でありました。体長の範囲は33~61cm(体重0.6~5.0kg)で、体長39cm(体重1.1kg)モード群と体長50cm(2.6kg)モード群の2群が見られました。


水揚げされたカツオ


カツオの体長組成

秋の沼津市場調査

2013年10月21日 | 日記
 先々週、沼津魚市場でサバ類の体長測定を行いました。
 まき網の漁獲物を測りましたが、サバ類、マアジ、メアジなどが水揚げされていました。サバ類は、尾叉長30cmを中心としたゴマサバに、25cm以下のマサバが混じっていました。秋に静岡県海域で、25cm以下の今年生まれのマサバが漁獲されることは近年ないことです。
 沼津魚市場の第1市場では写真のように2階の見学通路から誰でも市場作業が見学できるようになっています。興味のある方は魚市場を見学に行ってはどうでしょうか?






キハダ(マグロ)の幼魚

2013年10月17日 | 日記
 静岡県沖では、カツオに混ざってキハダ(マグロ)の幼魚が漁獲されます。地元では「キメジ」や「チャッパ」と呼ばれています。一般にキハダ(マグロ)は身に脂が乗らないマグロと言われていますが、市場関係者から聞いた話しでは、夏季(6月下旬~8月中旬頃)に静岡県の沿岸域で漁獲されるキハダ(マグロ)幼魚には脂が乗る個体があり、他の時期より身が美味しくなるそうです。


水揚げされたキハダ(マグロ)幼魚

スマ

2013年10月16日 | 日記
 前回までカツオに類似する種類としてソウダガツオ類を紹介しましたが、今回はスマについて紹介します。静岡県では「ヤイト」とか「キュウ」と呼ばれている魚です。
 ヒラソウダと比較すると体型は非常に似ていますが、大きな違いはスマには腹部に小黒斑があることです。ただし、スマの小型個体は小黒斑が表れておらず、ヒラソウダにそっくりで一見して見分けがつかない事があります。そこで、違いはないかと両者をよく見比べたら背中の模様がある部分が異なっていました。
 スマは背中の模様が太くはっきりしており、模様がある部分の前部が丸みを帯びていました。一方、ヒラソウダは背中の模様が不連続の網目状になっており、模様がある部分の前部が尖っていました。
 スマは身が柔らかく脂がのり刺身で食べて美味しいとの事です。


スマ


ヒラソウダ


スマの腹部(小黒斑あり)


ヒラソウダの腹部(小黒斑なし)


スマの背中の模様(太くはっきりしている)


ヒラソウダの背中の模様(不連続で網目状になっている)


スマの背中の模様前部(丸みを帯びている)


ヒラソウダの背中の模様前部(尖っている)