米好きの聖地！
定説を覆した（？）日本最古の田んぼ跡
板付遺跡（国指定史跡）
BC400年～AD200年頃？（縄文時代晩期～弥生時代後期）
はい。
今週のミステリーハンター・Gです。
ここ福岡は米どころとして知られてますが、え…、知らない？
ええと、生産高でいえば、2008年で福岡県は全国35位…、あれ？
お話にならないですね（汗）。
まあ、福岡の米どころといば県南の筑後川流域一帯。
この辺は酒どころでもあり、かつて福岡県の日本酒生産量は灘のある兵庫に次いで全国第2位だったほどで、今でも10位あたりにはいるようです。
それに対して日本酒の消費量は全国第38位。
まったく酒どころだってのに、どいつもこいつも焼酎ばっかり飲みやがって！
日本酒を飲まんか！日本酒を！
…失礼、取り乱して話がそれてしまいました（汗）。
え～、最初からやり直しますと、福岡の米どころといえば県南の筑後川流域一帯ですが、ここ、福岡市の御笠川中流域にある板付遺跡は、日本で最初の米どころ、つまり日本“最古”の稲作遺構が発見されたところです。
正確に言うと、「発見されてる中では“最古”だった」ということで、今では「最古」ではないし、ましてや「最初」でも「発祥」でもありませんが。
周囲は住宅に囲まれ、遺跡の向こうの板付（福岡）空港からジェット機が飛び立つ、なんともミスマッチな光景が見られるところで、もともとは弥生時代の環濠集落の遺跡が発見されたことで知られていたんですね。
ところが調査を進めるうちに、縄文時代晩期の地層から水田の遺構が見つかっちゃったんです。
僕らの世代では稲作は弥生時代になってからということになってましたが、さすがに縄文時代からあったではバツが悪かったのかどうだか、学術的には「弥生早期」という言葉が使われているようです。
そうそう定説を覆す訳にはいかんですからね（そうなのか？）。
※追記
世の中的には稲作＝弥生時代と決まってるようで、「縄文時代から稲作があった」というのではなく、「稲作をやってたんならその時代はすでに弥生時代である」ということになるようです。
世の中的には稲作＝弥生時代と決まってるようで、「縄文時代から稲作があった」というのではなく、「稲作をやってたんならその時代はすでに弥生時代である」ということになるようです。
水田跡には足跡まで残っていたそうですが、ぐちゃぐちゃの水田の中の足跡が、よくまあ2千数百年の時を超えて現代まで残ってたもんだと感心します。
「日本最古」ということについては、その後、佐賀の「菜畑遺跡」などから稲作遺構が発掘されたことから、今では「日本最古の稲作遺構の“ひとつ”」ということになってるみたいですが、米好きの僕としましては、米作りの聖地として年に１回くらいは詣でたいところですね。
CMの後は、実際に遺跡の中に足を運んでみましょう。
チャラチャチャ～
＜CM＞
一帯の遺跡は「板付弥生のムラ」と呼ばれていて（ここでも「縄文」という言葉は黙殺されています）、細い道路を挟んで環濠集落跡のある東側と、出土品などを展示する板付遺跡弥生館や復元水田がある西側に分かれています。
東側は小さな台地状になっていて、環濠集落が復元されています。
環濠の内側には竪穴式住居が並んでいて、これらの家に古代の人たちが暮らしていたのかと思うと感無量になりますが、実は単なる復元模型です。
環濠の外には当時のお墓があったらしいですが、さっぱり分かりません。
周囲は遊歩道が巡らされていて、芝の緑が美しく、ピクニック気分で楽しめますね。
一方の弥生館側には復元水田や復元用水路があって、私が行ったときには古代米である赤米やピンク米（？？？）が植えられていました。
 | 館内撮影不可のためこの写真のみ提供：福岡市（フォトギャラリー「まるごと福岡・博多」より） |
弥生館の中には、出土品が展示されていて、前述の足跡からとった足形もあります。
ツチフマズがよく発達していて、この頃の日本人ならボルトにも負けないんじゃないかという気がします。
他にも、遺跡のジオラマや弥生人の生活が分かる資料が展示してあります。
実際に火起こし器なんかを使ってみることもできて、試しにやってみたら、なんだか焦げ臭いがしてきたので、怖くなってそそくさと逃げてきました（冗談です）。
親子で楽しめる板付遺跡。
福岡人ならぜひ一度は行ってみてくださいね。
板付遺跡
福岡市博多区板付2～3丁目
●板付遺跡弥生館
福岡市博多区板付3-21-1
電話092-592-4936
開館時間：9:00～17;00（入館16;30まで）
休館：12月29日～1月3日
入館料：無料
駐車場：あり
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