青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

アンナカ中毒

2016年04月19日 23時31分49秒 | JR(貨物)

(安中貨物がやって来た!@南流山駅)

福島臨海鉄道の小名浜駅を出発し、常磐線から高崎線経由で群馬県の安中駅まで亜鉛焼鉱と亜鉛精鉱を運ぶ通称「安中貨物」。大手非鉄金属メーカーの東邦亜鉛が、自社の小名浜精錬所と安中精練所の間の鉱石輸送を目的に走っている人気の貨物列車ですが、写真を撮った事がなかったので南流山で子供と見学。常磐線からのデルタ高架線を渡って、ゆっくりと金太郎牽引の安中貨物が南流山の中線に入って来ました。


この日の牽引機はEH500-19号機。安中貨物は、亜鉛焼鉱を運ぶタキ1200と、亜鉛精鉱を運ぶ無蓋車トキ25000で構成される編成です。ちょっと小ぶりなミルクチョコレート色のタキ1200が連なる編成美が魅力的ですわねえ…。同じ位置で構えたオッサンによると、南流山の中線で若干の停車時間があるらしい。



停車時間を使ってタキ1200のトップナンバーを。この貨物列車の荷主である東邦亜鉛は、海外から輸入した亜鉛をまず小名浜精錬所で亜鉛焼鉱にし、この列車で安中精練所に持って行ってより純度の高い亜鉛に製錬しております。東邦亜鉛の安中精練所ってのはJRの安中駅の南側にあるんだけど、山の斜面に要塞のように聳え立つ工場プラントが物凄い迫力でかっこいいのよね。精錬により発生する濃硫酸は、倉賀野のターミナルまで持って行ってまた別のメーカーへ発送しているそうです。金属の精錬で発生する濃硫酸の輸送ってのは、鉱山系鉄道であった神岡鉄道(神岡鉱山)、小坂鉄道(小坂鉱山)などが有名でしたが、だいたいトラックに切り替えられちゃいましたね。


編成の最後尾に1両だけぶら下がっていたトキ25000。フル編成の時には後尾にトキが5両くらい連なっててさらに迫力のある編成になるんだよと隣で撮ってるオッサンが子供に教えてくれた(笑)。亜鉛焼鉱は粉体で飛散しやすいため密封性の高いタキで運び、比重の重い亜鉛精鉱はカバーをかけたトキで運んでいるんだって。そもそもこのご時世無蓋車と言うものが運用されていること自体がすごく珍しいですよね。


南流山の中線で武蔵野線の電車を一本先行させるので、先行の電車に乗って吉川へ。以前は三河島から田端へ抜けて東北本線を下って行くルートを通っていたと思ったのだが、いつの間にか北小金から武蔵野線回りで浦和へ抜ける短絡ルートを使うようになったらしい。貴重な私有貨車による貨物輸送が魅力の安中貨物。行く先々でカメラが向けられていて、某○鳥涼さんじゃないけどアンナカ中毒患者って結構多いみたいですね。
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