青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

今もなお 古豪健在 意気高し。

2022年02月18日 17時00分00秒 | 秩父鉄道

(トップライトの中を@三ヶ尻~武川間)

三ヶ尻の工場で荷を下ろし、身軽になって戻って来た7205レ。再び鉱石を積みに今度は武州原谷を目指します。現在の秩父鉄道、基本的に貨物列車には7000番台の列番が付与されておりますが、この日のデキ105は72**のスジを担当。朝の7204レで影森(三輪鉱山)を出て、返空7205レで原谷、積載7206レで三ヶ尻に行き、三ヶ尻から戻りの返空7207レで武川まで戻ったところでカマ替えということになった模様。個人的には72**の行路は日中の光線がいい時間帯に影森~三ヶ尻を一往復半もしてくれるので、なかなか撮りごたえのあるスジ。武川のストレートを進む姿は、今もなお古豪健在と言わんばかりの意気軒高さが見えます。

昨秋、キレイに塗装し直して出場しているデキ105ですが、流石に歴戦の傷跡は隠し切れませんで、至る所に地の塗装と言うか鋼板部分の膨れや歪みが見え隠れします。製造65年余を経過している電気機関車ですから、さもありなんという感じ。昨年のデキ108引退の際は大フィーバーに湧いた秩父沿線ですが、秩父の機関車もジワリジワリと一線を退くものが増えて来ました。現在の100番台は102~3・105~6の4両のみ。自分が秩父に通い出した時はこれに104・106・107~8の8両態勢だったから、半分になってしまったんですね。以前の秩父鉄道の被写体と言えばSLパレオが一番人気で、どちらかと言えば電気機関車を撮影する人ってのは日陰者だったような気がするのだけど、最近は「私鉄電機」という希少性もあって、マニア的な耳目を集めるようになった秩父の貨物列車。その価値は、日ごとに高まっているような気がします。

青空の下、武川の貨物ホームで発車待ちの7205レ。平成19年前後にセメント貨物が消滅し、最近は熊タへの接続がなくなって石炭や東武・メトロ(日比谷線)の新車甲種もなくなり、機関車が必要なシチュエーションもだんだん少なくなっている秩父鉄道。さらなるカマの減車については、これからの貨物の運用数の減少によって落とす事はあるかもしれないけど、今のところ予定はないそうです・・・なんて事を書いていたら、先日東上線の10000系南栗橋出場回送にデキ105が使われたと聞いてぐぬぬ、となってしまった。東武マルーンに茶デキというマッチングの美しさ、堂々甲種回送のハナに立つデキ105と東武10000系の組み合わせは、素敵が過ぎて辛かった。そうか、東上線~伊勢崎線の間の東武車両の回送は、まだまだ秩父のデキが必要なんですね。


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