青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

相鉄の夜明け前

2019年09月07日 23時00分00秒 | 相模鉄道

(Test Run in Midtown@品川駅)

来たる11月の都心直通ダイヤが発表された相鉄線。相互乗り入れする湘南新宿ライン~埼京線への試運転もいよいよ佳境となって参りまして、先日は新宿入線に続き直通する埼京線の終点・川越の車両センターまで相鉄の12000系が乗り入れて行ったそうな。相鉄キモ入りのネイビーブルーに身を包んだ鉄仮面の出で立ちは行く先々でとにかく目立つ存在らしく、マニアならずとも耳目を集める存在のようです。個人的にはイカツいフロントグリルとHIDヘッドランプは例えて言うなら「やんちゃなイキリ兄ちゃんのアルファード」って感じで、相鉄らしからぬ強面の押しの強さは、神奈川の田舎電車が都心の大学で大学デビューしてるみたいで若干の気恥ずかしさを感じないでもないのですがね(笑)。

試運転9133M・品川駅の7番線ホームでの折り返しシーン。午前中遅くにかしわ台を出て品川に12時半、返しは13時過ぎくらいのダイヤになっているようです。上野東京ラインのE231と並ぶ12000系。相鉄車で都心直通に使われるのはこの車種だけ。そして試運転はしておりますが基本的には乗り入れ区間は新宿までの運用に限るようです。それでも相鉄車はダイヤ乱れの際の入線の可能性を担保するために東海道線での試運転もこなしており、今週は羽沢から東海道貨物線を通って根府川まで下って行ったそうだ。夏晴れの石橋の鉄橋を渡る12000系の姿は、相模灘の青さにネイビーブルーが映えてさぞ美しかったことでしょう。

ちなみに、都心直通の列車は発表されたダイヤでは朝ラッシュが毎時4本・日中以降が毎時3本。特急停車駅は海老名・大和・二俣川・西谷・羽沢横浜国大・武蔵小杉から先は湘南新宿ライン~埼京線の各駅停車。しかしながら、「オイラ仕事が横浜近辺なんだよね」という理由で相鉄沿線に家を持ったサラリーマンって結構多いと思うのよ。あと、小田急で海老名へ出て、相鉄で横浜へ通う厚木市民や伊勢原・秦野市民ってのも結構多いのよ。そんな人たちに海老名から毎時4本の都心(新宿)方面の直通って果たしてどこまでメリットがあるのか?新宿行くんならそのまま小田急乗るわ!って人が大半なんじゃないかと思うのよな。逆に横浜に行く列車の本数が減便になって激混みとか勘弁して欲しい・・・

神奈川県央民の横浜への輸送を金城湯池として、ある意味ガラパゴス的に鎖国政策のまま発展してきた相模鉄道。そんな今までの乗客たちをソデにしてまで(収入的にも客には横浜まで乗ってくれた方がいいはずです)開国を選んだ悲願の都心直通。それは慶事である事は確かなのだけど、少なくともダイヤ改正から暫くは相当相鉄ユーザーは朝の通勤スタイルを固める作業に悩まされるのではないでしょうか。ところで、相鉄の都心直通線の愛称とかないんですかね?マスコットをもじって「そうにゃん新宿ライン」でどうでしょうか(笑)。


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