青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

海の日だから太平洋

2017年07月17日 23時46分06秒 | JR(貨物)

(今やすっかり猫の駅@扇町駅)

海の日です。扇町駅です。鶴見線に乗って鶴見駅から20分程度でしょうか。川崎市は川崎区、京浜工業地帯のど真ん中と言っていい場所にあります。平日の鶴見線はそこそこの通勤需要もあるんでしょうけど、こと土休日の鶴見線なんかに訪れるのはマニアだけかと思いきや、何か近年この無人駅はネコのたまり場のような駅となっており、週末ともなると愛猫家がしばしの癒しを求めて訪れるのだとか…


京浜工業地帯の中を、枝葉のように支線を伸ばしている鶴見線。往時は沿線の工場施設からの製品の出荷で多くの貨物取扱を行っていましたが、現在の線内での貨物取扱と言えば安善駅から横田基地への不定期での米タン輸送(ジェット燃料輸送)とここ扇町での取扱が僅かに残されています。右側に今にもくずおれそうな鶴見線のホーム、そしてその横に叢生した扇町の小ヤード。入換動車として新鶴見のDE10が遠くで待機しています。


鶴見線ホーム脇の詰所から操車の係員がヤードにスタンバイすると、遠くから黒い特徴的な貨車を牽引してEF65PF(新鶴見)がゆっくりゆっくりとやって来ました。太平洋セメントの私有貨車であるホキ10000の20両編成で組成されたこの貨物列車、秩父鉄道の三ヶ尻駅から熊谷貨タ経由で扇町まで運転されており、太平洋セメントの熊谷工場で使用するセメント焼成用の石炭を運んでいます。海の日だから太平洋。今日ここに来たのはそんくらいの思い付きだった事は否定はしないw

  

到着後、列車無線の受け渡しや入れ換え準備に慌ただしく動き回る操車係の方々。この便はセメント工場からの帰り便なのでいわゆる「返空」の状態。扇町の駅の向こうには三井埠頭のヤードが広がっており、既に石炭を積み込まれた「積車」のホキがスタンバイをしています。駅から埠頭まではほんのわずかな距離ですが、埠頭のヤードには架線が張られていない事から、扇町駅構内から埠頭ヤードへの空車/積車の入れ換えはスイッチャー代わりのDE10にバトンタッチする事になります。


機回しを終えてロクゴPFが後方に下がったところで返空の最後尾にはDE10が連結され、ここから三井埠頭まではホキを先頭に推進運転で押し込んで行きます。扇町駅と埠頭のヤードの間には踏切があるんだけど、結構ひっきりなしに廃材やガラを持ち込むトラックが行き来していましたね。扇町駅に隣接する昭和電工川崎工場への廃棄物の搬入の車がとにかく多かった。

推進運転の先頭に乗務する操車係の方々も、この暑さでは大変でしょうね。
暑いからって装備を脱いだり軽くしたりは出来ない仕事でしょうから…
コメント
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