青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

房総のガラパゴス

2012年08月16日 21時15分50秒 | 小湊鐡道

(日本一広いトイレ@飯給駅)

朝起きて、空を見たらそれなりに抜けの良い青空だったので家族を説得して出掛ける。世間的な盆休みは一応昨日までって事で、あまり混雑もなくアクアラインを抜けて久々に房総へ。最初はいすみまで行ってキハ52でも撮ってみよっかな~なんて思ってたんだけど、よく考えたらあれって休日しか走ってないんだよね(盆休みは走ってたらしいけど)。休んでると世間さまも休日だと思ってしまうのは有休慣れしてない悲しさか。

 

いすみまで行くのは諦めて、今日は小湊でちょこっと遊びと決め込んで手始めは上総川間。
房総は「ふさこがね」のブランドで知られる早場米の産地、お盆を過ぎて田園はほのかに黄金の色づき。
9月になる前には収穫しちゃうんで、こんな風景が見られるのもこの時期までだよね。


飯給の駅裏の田んぼにはかかしオールスターズ。
最近「日本一大きいトイレ」とかが出来ちゃったんだけど、余計な事はしないで欲しいw
そう言うネタっぽさなんか必要ないくらい、飯給の駅は四季の魅力があると思うんだけどね。


飯給の田んぼには赤トンボが舞って、暑いんだけど空を見るとちょっと秋っぽいよな~、と。


帰りにインター近くの下郡駅で久留里線をちょっと拝見。
もうすぐ見られなくなるキハ37・38系列の最後の活躍を。


しかし久留里線ってのも不思議な存在の路線だよな。
木更津から中途半端に房総の里山に分け入って、上総亀山で終点。
そんなに沿線住民がいる訳でもなく、観光地がある訳でもないローカル線。
使っているクルマは未だにキハ30と、その亜種であるキハ37・38と言う超希少種。
ワンマン化もされず最近までタブレットまで生き残っていたしねえ…
動労千葉のおかげで合理化の手が入らず、国鉄の風合いが保たれていたのでしょうけれど(笑)。


青空の下、最後の夏を往くキハ37の雄姿。原色系のカラーリングが映えます。
結局5両しか作られなかった珍種、丸っこいブラックフェイスは、ちょっと中央線の201系を思わせますな。
最後の夏ってのはまあこう言う事になってまして、とうとう房総のガラパゴスにもメスが入るようで。


1912年に千葉県営鉄道として開業した久留里線は、今年で100周年だそうな。
お盆明けの午後、車内は絶対に4連は必要ないと思われるほどガラガラだった(笑)。
紫煙を上げて走って行く、進化を止めた気動車たちの行く末や如何に。
コメント
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