MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『望み』

2020-11-28 00:59:36 | goo映画レビュー

原題:『望み』
監督:堤幸彦
脚本:奥寺佐渡子
撮影:相馬大輔
出演:堤真一/石田ゆり子/岡田健史/清原果耶/三浦大貴/加藤雅也/市毛良枝/松田翔太
2020年/日本

「職業病」としての物事の捉え方について

 殺人事件に関わったまま行方不明になってしまった高校生の息子の規士に対して父親の石川一登と母親の貴代美が抱く「望み」が本作のテーマであり、一登は息子が被害者であることを望み、貴代美は息子が加害者であることを望むのであるが、それは一登は息子の死を、貴代美は息子の生存を望むことを意味するのである。
 しかしそれは父親と母親の違いというよりも、一級建築士として俯瞰から物事を見る一登と校正者として目の前の間違いを正す貴代美の職業的な違いによるものではないだろうか。「密室劇」という感じで派手さはない。


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