MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『響 -HIBIKI-』

2018-09-21 00:58:21 | goo映画レビュー

原題:『響 -HIBIKI-』
監督:月川翔
脚本:西田征史
撮影:鍋島淳裕
出演:平手友梨奈/北川景子/アヤカ・ウィルソン/高嶋政伸/柳楽優弥/吉田栄作/小栗旬
2018年/日本

「アンドロイド」としての平手友梨奈について

 本作をどのように評価すればいいのかよく分からない。そもそも純文学好きにとっては荒唐無稽な物語設定に我慢できない可能性もあるだろうし、主人公の鮎喰響を演じた平手友梨奈の演技に疑問を持つ人もいるだろうが、例えば、平手友梨奈が演じた鮎喰響が「ターミネーター」のような「心を持ちつつあるアンドロイド」と捉えてみるならば、なかなか面白い「SF映画」なのではないだろうか。
 つまり芥川賞と直木賞を同時に取れるほどの「完璧」な小説を書けるのだが、まだ感情をコントロールできない響は暴力を厭わず、徹底的に相手を負かしてしまい、学校の屋上から落ちても怪我も痛がりもせずに何事もなかったかのようにそのまま歩いて去っていき、だから走って来る列車の線路上に立っていても怖がらずにいられるのであろう。
 そのような設定であるならば、逆に響の家庭環境はベールに包まれていた方がいいはずで、母親に頼まれてお使いに行ってしまうシーンは余計だったのではないだろうか。
 さらに付け加えることがあるならば、響が受賞した「木蓮新人賞」は「第49回目」なのであるが、ここは「46」でしょうが!、と思わずツッコミを内心入れた次第である。


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